白ひげ新入りナース(4/6) 先輩のナースはゆいだけを連れて医務室へ戻る途中だ。 「うう…先輩のげんこつ、痛いっ」 「そんなの今更でしょ、全く…」 ごもっとも、 げんこつが初めてと言う訳ではないドジで手のかかるゆい。 悩みの種と言ったらそうだが、一応ゆいの知らない、ナース達の癒しでもあった。 「先輩、これから入るナースさんも、セクシーグラマーな感じですか?」 「そうね、綺麗なナースだったわね。…ナース歴もあるみたいだから、ゆいの雑用生活はあんまり変わらないんじゃないかしら?」 笑う先輩に、ゆいはムッとなる。 確かに雑用生活だ。 ろくに包帯すら巻いたことがないくらい。 掃除や洗濯といった仕事だけで、ナースらしい仕事をした覚えはない。 「いいですよ、雑用生活でっ どうせ私はシンデレラの人生後半がないパターンですよ!」 「あら王子様なら居たじゃない、さっきイチャイチャしてたけど。」 「うう…」 「あー、なんつーんだろ… 俺、たぶんゆい意外の女に魅力感じねーっつーか、興味ないから、そんなくだらねぇ心配すん…「だああああっ////な、なな、なに聞いてるんですかっ!////」 ナースが笑って先ほどのエースの言葉を繰り返せば、ゆいは顔を赤らめてナースの口を塞ごうとする。 身長が足りていないが。 「もぉ、あんなことやこんなことまでヤっておいて、そんなに恥ずかしがらなくてもいいでしょ?」 「だって、恥ずかしいですもん、何してもっ///」 「エース隊長もゆいには飽きそうもないわね。」 そんな会話をしながら、やっとたどり着いた医務室。 確かに、いっぱい人が入っている気がした。 先輩がドアを開ければ、ゆい連れて来たわよ〜、とゆいと一緒に中に入る。 見慣れないナースが9人。 皆さん綺麗でグラマーなナースさんでした。 「紹介するわ、こっちの小さい子がゆいっていうの。 一応、この船の中じゃ先輩だけど、彼女も最近入ってきて 最近ナースになったばかりだから、わからない所は多少あるかもしれないわ。」 「あ、ゆいです。 よろしくお願いしますっ」 ペコリとお辞儀をするゆいに、新しいナース達はニコッと笑ってお辞儀する。 ただ、どうかその笑みは自然な笑みには見えなくて… 気のせいか、とゆいは先輩が話す言葉に耳を傾けた。 ← | → |