着てみてごらん。(2/6) ゆいは固まれば、エースがニヤッとしながら下着を拾う。 何を考えているのかが、解ってしまう。 「エース、それは……っ」 「すんげぇ色。 そんな趣味あったなら、早く言えよな。」 「ないよっ// それは先輩に……」 「へぇ、ナースに?」 詰め寄るエースに、一歩ずつ下がるゆい。 「要らないのに買わされた…」 「へぇ…ゆいはこれ、買ったんだ?」 「うぅ……」 「要らなかったら買わねぇよな?」 わたしで遊んでいる時のエースの目だ。 下がりすぎて背中が壁に当たれば、もう逃げ場はない。 近いエースに、ゆいは目を逸らす。 そうすれば、顎をあげられて唇を押し当てられる。 歯列を舌でなぞりながら、逃げるゆいの舌を捕らえる。 気が済むまでゆいとキスすれば、エースはゆいのお尻を撫でて言った。 「今も着てんのか?」 「き、着てないよ…っ///」 「なんだ、つまんねぇな。 ちょっと待ってろ。」 エースは先ほどゆいがばら撒いた下着の所まで行き、しゃがむ。 凄く嫌な予感がする。 振り返ったエースはゆいに下着を差し出した。 「これな。」 赤い紐のセットの下着。 ど、どういう意味なの…かな…? 苦笑が漏れる。 「なに、が……?」 ははっと首を振るゆいに、エースは言った。 「着ろよ。」 エースの口から紡がれた、予想通りの言葉。 どうせ脱がす癖に、何でそんな恥ずかしいものを…! 首を振りたい所だが、エースの偶に見せるエロい視線が降り注ぎ… 「うぅ…一回だけだよ?」 下着を受け取った自分がいた。 満足そうなエース。 ← | → |