必要で、不必要。(3/6) 医務室の花瓶に水を注すゆい。 何しても似合っているというか、花瓶の似合う女だな…とエースがぼやけば、ゆいはまた笑った。 「嬉しくない…」 「褒めてんだぞ?」 「もっと褒めるトコいっぱいあるでしょ?」 「んだよ、褒めて欲しいのか?」 そう言えば、ゆいはスタスタとこっちに来てニッと笑う。 褒めて欲しいんだな、 子供みたいな表現に思わず笑うエース。 「…そうだなぁ、まぁ夜になったら可愛く鳴く…「そ、そんなの聞いてないッ!///」 エースの予想通り、ゆいは恥ずかしそうに焦ってる。 そんな小さなゆいの髪にキスしてやる。 赤い色で、全然痛んでない。 質の良いふわっとした髪の毛は、ゆいの容姿にぴったりだ。 まぁ、あのシャンクスの髪の毛がふわふわだとは思いたくないが。 「ゆい、暇だ〜」 「わたし暇じゃないもん!」 「んだよ、用事って…」 「用事だよ〜♪」 「それじゃ分かんねぇよ。」 んん、と唸るだけで、何も言わないゆい。 そんなに言えない用事なのか…?と少々疑問に思うエース。 ゆいが医務室から出ようとするので、一緒に出た。 健康である自分が、ゆいのいない医務室には用はない。 出たのはいいものの、ゆいがどこに行くか知りたい。 しつこく用事を聞くような、束縛みたいな真似はしたくないけど、気になる。 「ゆい、どこ行くんだ?」 「わたしの部屋だよ。」 「部屋で用事すんのか?」 「エースも来る?」 何ともストレートにそう聞かれた。 行っても良いなら、最初から言ってほしいものだ。 勿論頷いたエースは、ご機嫌なゆいに腕を握られてゆいの部屋へと歩き出す。 ← | → |