必要で、不必要。(2/6) 「サッチ、お前どっから来たんだ!?」 「お前ら、同じ事言うのな。」 軽く苦笑するサッチ。 当のエースは見られていたことを全く気にしてはいない。 寧ろ、真っ赤なのはゆいだけだ。 「お前、空気読めよ。」 「お気になさらず〜、だ。」 「いやいや、ベッドは邪魔だろっつってんだよ。」 「今のシチュエーションじゃ、流石にそこまで進むとか予想できねぇだろッ」 だいたい今何時だと思ってんだよ、と笑いながらもサッチはベッドから退き、医務室から退散する。 それを見送ったエースは、ゆいへと視線を戻せば、 「なにもしないからねッ!//」 「ちっ……サッチの奴…!」 「だ、だいたい医務室はどこよりダメ!…先輩帰ってきたら殺されちゃいます〜!」 「そりゃ大変だな。」 「ちょっとエースっ//」 ゆいのお尻に手をやれば、頬を膨らまして手を除けようとするゆい。 全然悪気のなさそうなエースだが、これ以上すればゆいの機嫌が本当に悪くなりそうだ、と手を除け、キスするだけで終わる。 解放されたゆいと一度目が合うが、すぐに恥ずかしそうに逸らされる。 「今から掃除か?」 「ん〜、今日は掃除じゃないけど、ちょっと用事!」 「…用事?」 「うん、用事〜♪」 えらく楽しそうな用事に、エースは首を傾げる。 ゆいは医務室の使い終わったタオルを新しいタオルに入れ替える。 別に初めて見るゆいの仕事ではないが、いつもより楽しそうに仕事するゆいが可愛い。 ずっとゆいを見ていれば、「なぁに?」と首を傾げる。 ← | → |