パパは白ひげ。(7/7) 「親父にロジャーの息子だ、って言った時には、この船降ろされる覚悟で言った。」 「…うん、」 「アホンダラっつわれた。」 「ははっ、同じ事言われてる。」 思わず笑う。 やっぱりパパはパパなんだ、と。 「ま、今になっちゃロジャーの息子ってより、親父の息子だけどな。」 「そうだね、パパはパパっぽいよね。」 エースがロジャーの息子だったなんて、初めて知った。 わたし全然エースの事、知らないんだ…と思ったけど、エースと話してるとそんな現実がなかったみたいで… エースのこと、もっと知りたい。 一緒にいるだけで、安心するけどドキドキする、エースが好きで… 「父親なんて、まあ気にするな、」 「うん、大丈夫。」 「それにな、」 「?」 「俺にはな、血の繋がりがねぇ弟がいるんだ。 すんげー危なっかしくて、目ぇ離せねぇぐれーのな、」 「うん…」 「俺の大事な弟だ。 シャンクスは俺の弟の命の恩人なんだよ。」 「え…!?」 「はは、俺も今自分で言って驚いた。 俺ら、何かの縁 あんのかもな。」 間接的に、エースと繋がっていた。 何故か、笑える話だ。 ゆいは逢ったことのない父親が嫌いだった。 この船に乗る前から、 自分をすっぽかした父親を、 自分の人生がめちゃくちゃになった理由にしてた。 だが、どこかその怒りも、本当にほんの少しだけ解けた気がした。 continue... ← | → |