パパは白ひげ。(3/7) 「パパ、」 「今度はなんだァ?」 掃除し終わって、最後に雑巾を絞り終わったゆいは白ヒゲに声掛けた。 何とも複雑そうな顔をして。 「何言っても、怒らない?」 「話によるがなァ。」 「じゃあ何言っても私のこと降ろさない?」 「グラララ、珍しいなお前が…んなに重大なことかァ?」 「ん〜、すごい重大。 私、ずっと言おうと思ってたんだけど、怖くて言えなかったの。 せっかく居場所ができたのに、一人にされるのは嫌だったから…ごめんね、パパ…」 「何も言ってねェのに、謝んじゃねェよ。 気になんじゃねぇか。」 少し俯くゆいに、いつもみたいに接してくれる白ヒゲ。 白ヒゲなりに、ゆいにとって言いやすい空気を作ってくれてることぐらいゆいは解っている。 だが、どうしても口が重たい。 「あのね、パパ…」 赤い髪の毛を耳に掛けて、真剣な表情を白ヒゲに見せる。 「赤髪海賊団、ているよね?」 「あァ。」 「そのね、船長の…赤髪の…シャンクスって知ってる?」 「?…知ってるぞォ。」 「…私ね、」 「あァ………」 言おうか、言うまいか、迷っている表情。 大体、その次の話に何が出てくるのかは予想が付いた。 そして、次に言い返す言葉も大体 考えついてある。 ← | → |