火拳のエースと小さなナース | ナノ

しあわせ、ばれてる?(6/6)








「?」



「こっちの話だ。
それよりゆい、今から俺の部屋で…「ゆいは昼から仕事だよい。」



馬鹿なことを言い出すサッチにマルコは突っ込む。
なんとサラリと流されてしまうことだ、と内心マルコの凄さに感動するゆい。


一段落付いて、立ち上がるとサッチとマルコはそれぞれ先に戻っていった。

ゆいもエースと途中まで一緒に行くことにした。



「ここ、初めて通る…」



ゆいは不思議そうに船内を見つめてボソッと呟いた。

船に乗って1ヶ月経つが、ゆいの生活に必要な場所はしれていて、まだ船の殆どが知らない状態なのだ。


それに少し驚いたエースだが、「そうか。」と言い、何かを思いついた様な反応を見せる。



「んじゃゆい、今から迷子な。」



「えぇっ、何それ!?」



「迷子だから昼から仕事なし!
俺が今から船の案内してやるぜ。」



いきなり言い出したエースに若干、混乱気味のゆい。

へへ、と笑うエース。

そんなエースが弱点なゆいに、断るという選択肢があるのだろうか…



「先輩に殺される…っ」



「ああ?
ナースには俺から言っといてやるよ。」



いやいやいや、それが一番まずい。

ティータイムに、またエースが話題に出てしまう。


下着の次は何だ…、
あの方達は美女の殻を被った猛獣でしかない…!


そんなゆいなどお構いなしに、エースは足を進める。

どんどんゆいの知らない廊下になり、ゆい自身は本当に迷子状態だ。


仕方ない、エースと二人でいられるのもあるから…、とゆいはエースの半歩後ろから横へと並んだ。



「ちゃんと教えてよ?」



「たりめぇだ。
ゆいこそマジな迷子になるんじゃねぇぞ?」



「迷子に仕立てたの誰よっ!?」



はは、面白ぇな。
そう言いながら、結局 サボりという名の道案内をしてもらった。











途中、無断でマルコの部屋に入り、こっぴどく叱られたのは言うまでもない。















「(やっぱり絶対ぇエースなんかにやらねぇよい!)」



「(単純だな、お前。)」











continue...










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