先輩とレモンティ(8/8) 「それじゃ俺ら、仕事あるし。」 「じゃあな、ゆいちゃん!」 「邪魔したな。」 また笑う、賑やかな野郎達だった、 何だかんだで、上へ視線を向ければ楽しそうな表情のエース。 「楽しい人たちだね。」 「ああ…悪い奴らじゃねーよ。」 「私、まだ全然この船の人達知らないからなぁ…」 と寂しそうな顔をするゆい。 そんなゆいの頭に手を置き、くしゃくしゃと頭を撫でた。 「これからだ。 それに俺も知らねぇ奴の方が多いぐらいだし、そんなもんだろ。」 「ああ…髪の毛くしゃくしゃじゃん!」 「ああ? 何だよ髪ぐらい…」 そう言って、さらにゆいの髪をくしゃくしゃにするエース。 やられてばかりのゆいも納得いかず、エースの頭へと手を伸ばすが… 「届いてねぇじゃん。」 また笑うエース。 身長の差が身にしみるゆい。 「うるさい! エースの馬鹿…っ」 仕方なくエースの腕をポコポコと叩くゆい。 そんなゆいの表情も穏やかだ。 「なんだよ、あいつら。 仲いいじゃんかよい。」 二人の見える位置で、穏やかな表情を浮かべるマルコに気付いたのはエースだけ だった。 「エース、」 「…なんだ?」 「ありがと。」 continue... ← | → |