誘惑には素直に。(4/5) そういえば昔、サッチが言っていた。 女の子の二の腕の脂肪は、胸に付くはずだったものだ、と。 ゆいの服の袖をチラリとめくってみる。 「細ぇな。」 どうやら脂肪の殆どは、ちゃんと胸に行ったらしい。 そうでもしなければ、こんなに胸だけ上手に成長しないだろう。 と言いつつも、気になった二の腕を触ってみる。 さすがサッチだ。 いい事を教えてくれる。 胸並に柔らかい。 まあゆいの身体のどこを触っても基本、柔らかいが。 眠るゆいの額に力が入る。 起こしちまったな、そうは思ったものの二の腕は摘んだまま。 ゆいは目を薄く開けると、不愉快そうに二の腕にあるエースの手を握った。 物が当たってると思ったゆいは、エースの手を握ったときに目を見開いた。 まさか、寝ている間にエースが二の腕を摘んでた? 「おはよーさん、ゆい。」 「…な、なんでッ!?」 自分の手は、確かに二の腕を摘むエースの手を捕らえている。 訳が解らない。 エースの手を離そうと引っ張れば、くすぐったい。 「…っ!//」 エースの手が二の腕を揉みはじめた。 かなりくすぐったい。 剥がそうと必死なゆいだが、離れない。 「なあ、ゆい?」 「離しなさい〜!//」 「二の腕の肉って、本当は胸につくはずだったんだってよ。」 それが何…!? エースの手から離れるのに精一杯なゆいを笑うエース。 「変態エース〜!//」 「嬉しそうなゆいの方が変態だろ?」 「嬉しくないです〜ッ!// 女の子は二の腕の肉、気にするんだから!」 いやいや、ゆいが気にする必要ねーだろ。 胸触ってエロいって言うなら、二の腕はまた別だよな? ニヤッとしたエースに、ゆいは息を飲む。 また何かをやらかそうとする時のエースの顔だ。 「やっ…//」 二の腕を甘噛みするエース。 そんなエースを刺激する、ゆいから零れる声。 ← | → |