生徒会長と副会長(2/3) 舞台に手を付き、軽々と舞台の上に上がる。 ゆいが舞台に上がれば、また拍手がこみ上げる。 ああ、だめだ。 ドキドキする。 そして気付いた。 これは舞台の上に立つ緊張じゃない。 告白されて、ドキドキしているのだ、と。 さっき生徒会室でも言われたのに。 エースの横に来れば、エースはゆいにマイクを渡す。 それをゆいは受け取る。 そして、深呼吸して言う。 「お前は本当に馬鹿だ…。 転入生の癖に…生意気な奴だ。 あたしに話しかけてくると思えば、何でもあたしのコトを見透かしたように掛けて欲しい言葉をくれて… ムカツク程頭が良くて…なんの取り柄もないあたしに、舞台の上でこんなこと言う…大馬鹿者だ。 誰がツンデレだ… 誰が不器用で無愛想だ…全く。 お前みたいな奴が嫌いだっ。 お前みたいな奴が大っ嫌いだ! だ、だがな、お前は好きだッ! ポートガス・D・エースは特別に好きだっ だから…そ、その…あれだ…っ つ、付き合ってやる…!」 ゆいが言い終えた瞬間、エースはゆいを抱きしめた。 本日、一番大きな拍手が体育館に鳴り響く。 満面の笑みのエースと、嫌そうな顔だが内心はとても嬉しいゆいとのツーショット写真が、この時に撮られた。 ← | → |