メモの箇条書き 二人の夢物語(1/7) 19日、予定通り元秘書野郎の姿はどこにも見えない。 とても清々しい朝をむかえた。 白いカーテンからは眩しい程の日差しが差し込む。 時計は7時を指していて、ゆいと逢うまでに、まだ3時間以上ある。 ゆいにはマリンフォード駅前で10時にマルコの車に乗ってくれと頼んである。 家にゆいを連れて来るのは初めてで、凄く緊張している。 まだルフィの起きる時間ではないので、朝食が食べれない。 暇だ。 ゆいとメール… でもきっと、今朝はゆいは忙しいだろう。 ゆいの方も相当楽しみにしているらしい。 バイトまでシフトを入れ直してくれたみたいだから。 部屋には基本、何もないから片付けなくてもいい。 掃除もメイドがしてくれる。 サッチはゆいが来るから、特製のお菓子を作ってやる、と張り切っていた。 なんでお前が張り切るんだよ。 ルフィもルフィで、多分楽しみで寝られなかったんだろう、夜遅くまで俺の部屋まで来てトランプやオセロをしていた。 そのせいできっと、今日は朝食が遅い日になるだろう。 いや、でも今日は水曜日だ… 超最強メイド、ナミのシフトの日だ。 ルフィは食事の5分前に、間違えなく叩き起こされる。 あいつが怒れば、雷が落ちてくるので逆らわない方がいい。 この屋敷に親父が帰らないため、客人は珍しく思えるくらい来ない。 まあロロノア株式会社の息子やら、料理協会の息子やらはよくルフィんとこに遊びに来るが。 んーっと伸びて、早く着替える事にしたエース。 着替え終われば、グッドタイミングと言っていい程にドアが開く。 ノックをしないのは、ルフィだけだ。 何度言ってもキリがないので、諦めた。 「エース、飯だ〜、飯〜!」 頭に痛々しいたんこぶを付けたルフィが、元気よく入ってくる。 その後ろから、ルフィにたんこぶを付けた張本人が何食わぬ顔で入ってくる。 「エース、飯〜」 「喧しいわッ!」 ナミはルフィの頭に一発お見舞いした。 いやいや、うるさい主人を殴るメイドがどこにいる? 最強の名を輝かせながら、ナミはエースにニコッとお辞儀した。 「エース様、おはようございます。 あんたの弟、飯飯うるさいから、さっさと連れて行きなさい。」 最初の挨拶意外は、完全にメイドという職業を無視している。 つか、ルフィを連れて行くのがメイドの仕事だろ? こき使われてるのは、意外とこちらの方だったりして。 と思いながらも、うるさいルフィを連れて行く。 今日も朝から大量に食べる兄弟がいたとか…… ← | → |