5分・・・いや5秒でいい、(6/6) 「そういえばエース、」 「なんだ?」 「今月の19日は秘書野郎が一日外出らしいよい。」 何と情報の仕入れが早い奴なんだ。 全くマルコは最高で最悪な執事だろう。 「一日かあ!」 「ああ。 そろそろ家に呼んでもいいんじゃねぇかい?」 先程否定したばかりのマルコから、驚くべき言葉が出た。 それにはエースも驚く。 「…いいのか?」 「ルフィも見たがってんだろい?」 「ああ、うるさいくらいな。」 毎日の様に ゆいに会いてぇ、ゆいに会いてぇ、と繰り返すルフィ。 全く、会いたいのはこっちだってんだ。 まあ、街に出る度にお土産としてカ●トリーマアムを買うのが習慣になり、ルフィはご機嫌だ。 カントリーマア●、と何かの呪いの様に毎日呟いている。 「いつもお前が手ぇ振ってる嬢ちゃんがゆいなんだろ?」 「ああ、ずば抜けて可愛い奴がゆいだ。」 「聞いてねぇよい!」 「ああ? ゆいの特徴だぞ?」 「特徴になってねぇよい、 つかただの惚気だろい!」 「なんだ、惚気が聞きたかったのか?なんだよ〜、早く言えよ? はは、ゆいは可愛いんだ! この間なんか………」 ペラペラと喋り出すエース。 ゆいとルフィね話をしだしたエースの口は塞げない。 マルコは聞き流しながら、ため息をついた。 「…19日、ゆいを迎えに行ってやるよい。」 「マジか?」 「うお、聞いてたのかよい?」 「10時にマリンフォード駅前、よろしくな。」 全くの地獄耳というか、おめでたい頭の奴だ。 そう思ったマルコは、また再開されたエースの惚気話を聞き流す。 continue... ← | → |