5分・・・いや5秒でいい、(3/6) 「1番最近別れた彼とはね、喧嘩別れだったの。まあ毎回喧嘩別れなんだけどね。 物でも行動でもそうなの。 わたしが欲しいって言ったのに、違うのをくれたりして… 機嫌悪くしたら、あっちも機嫌悪くしたりして… わたしのこと、解ってくれない人だなって思って… そんな運命の人いないでしょ? だから別れたり…」 馬鹿見たいでしょ? と笑うゆい。 「解ってくれる人しか、付き合いたくないわけだ?」 「うん。 わたしの血液型、真性のA+だからね。」 「言い訳がましいな、」 「うるさいですーっ」 ニコッと笑うゆい。 意外と昔話をしても凹まないゆいに、今までの男にそれほど執着してなかったんだと感じた。 正直、自分がゆいに運命を感じたので、どんな欠点が出ても気にならなかった。 ゆいのことを解ってやれなかった元カレは、きっとゆいとは合わなかっただけだ。 それにあまりゆいと時間を共にしていないが、ゆいと自分は相性がいい様な気がする。 自惚れかもしれないが。 今日もたくさんゆいと店を回ったりした。 そして、ゲームセンターという所まで連れていってくれた。 音がうるさいが、楽しそうな機械がいっぱい並んでいた。 「エース、プリクラとろ?」 「ぷりくら? って、あのちっこい文字かける写真みたいなのか?」 「はは、そうそう。 エースとの思い出作り!」 「意味深だな。 これから何かあるみたいじゃねぇか。」 「滅多なこと言わないの!」 そう言って、ゆいは迷うことなくプリクラの機械が並ぶ場所まで行く。 ゆいが何度もここに来たことがあるのが解った。 どれにする? そう迷うゆい。 エースにとっては初めてなので、どれがどんな風にいいのかは判らない。 だが、 「全部撮ろうぜ。」 そういい放ったエースに、ゆいは笑って頷いた。 百円しか入らない事を知ったエースは、両替機で万札を両替していた。 それを見ていたゆいは苦笑する。 エースと本当に全部回ったりゆいは、満足げに笑っていた。 勿論、エースも嬉しそうだ。 そのあとも、色々とゲームセンター内を回った。 ← | → |