5分・・・いや5秒でいい、(1/6) ゆいと出会って数週間。 またエースに奇跡のチャンスが訪れた。 今日は元秘書野郎が朝から高熱で倒れたらしい。 それを聞き付けたエースは、すぐにゆいにメールする。 すると、1分も経たない内にメールマークが画面に表情される。 返事を見た瞬間、マルコを大声で呼んだ。 マルコは意外にも隣にいて、エースの声にムスッとしていた。 「何だよい。」 「マルコ、またマリンフォード駅前まで頼む。」 「…3分で準備しろい。」 「サンキュー!」 やけに嬉しそうなエース。 と言うより、ここ最近エースの機嫌はとてもいい。 携帯を手放さなくなった。 それも、あの元秘書野郎にバレないように器用にメールしやがる。 外で友達でもできたのか、 まあそれを元秘書野郎が許すとは思わないが。 一般市民をゴミ扱いするアイツには、常識がない。 だから嫌いだ。 車を表まで出すマルコ。 「ルフィ、ちょっくら行ってくらぁ。」 「ん?街にか?」 「おう。」 この間、ゆいと買い物した日に買った服に着替える。 あの野郎にバレないように隠していた服だ。 ルフィに一声掛ければ、ルフィは返事をする度に食べていたサッチ特製クッキーのカスを口からとばす。 「じゃあまた、あれ買ってきてくれよ。」 「カン●リーマアムだな、解ったから食ってる時は喋るな。」 「にしし、ありがとな!」 「お前、今俺の話聞いてたか?」 そんなルフィにため息を吐くエース。 まあ憎めないのも事実だ。 マルコの元へ行き、マリンフォード駅前まで乗せてってもらった。 その間に、ちゃんとサングラスを着けた。 ← | → |