呼吸を忘れた深海魚(3/5) 言葉で伝えるより先に、今は頭を浮かせてエースの唇へと自分のを重ねた。 直ぐに参ってしまうから枕へと戻る後頭部。でも今度のは優しいキスで自分からエースを何度も求めにいった。 「エースだけだよ…?」 「ん?」 「わたしの全部、満足させてくれるの…躯だって、心だって。」 それだけは、はっきり言い切れる。 こんなに溺れてるのに、他を当たるなんてもう手遅れ。 そんなわたしの言葉に満たされたエースの心が、ちょっとだけ見えた気がする。 今のエースの瞳に濁りはなくて、真っすぐ綺麗な瞳にわたしを映す。 「俺も満足。 *****の満足が、俺の満足だ。」 「もう…」 「だから今からちゃんと*****を満足させてやらねェとな…俺も満足してェしな?」 ニヤッと笑うエースは中指を下へと滑らせていく。 躯が自然とエースの指先に期待する。 軽く指が突起を押せば、敏感になった躯が熱を帯びる。 親指はそのまま突起を弄りながら、人差し指と中指は蜜の溢れる中へと沈めていく。 「あぁっ……ぁ、ん……//」 中でまばらに動き出す2本の指。そして外では濡れた突起をこねるように親指が動く。 「可愛い声、もっと聞かせろよ?」 余裕がでてきた中へともう1本エースの指を受け入れれば、エースの言われるがままに恥ずかしい声が漏れる。 何度したか分からないこの行為の中で、どうやらエースは細かいところまで自分のことを知り尽くしているみたいで。 弱い場所を無駄なく刺激してくる指の動きに頭が真っ白になりそうだ。 「ああっ…ん、…あんっぁ、…そこ、やぁ…っ//」 「嫌なわりには気持ち良さそうな顔してるけど?」 「して、なぃ…よ、あっ…ふぁ…///」 「じゃあこのヤらしい顔はどういうときの顔だよ?」 ん?なんて問い詰めるように聞くエース。 言葉なんて聞いている余裕ないはずなのに、どうしてエースの意地悪な言葉を頭は受け入れてしまうのだろう。 言葉を吹っかけられる度に、エースの指に一段と敏感になってしまう。 速さを増していく指は近い絶頂へと容赦なく引きずり込んでいくみたいで。 「あっああ…んあっ、…えーす、も…っらめぇ///」 「あー、やっぱ俺もダメ。」 「……え?」 絶頂寸前でピタッと止まってしまったエースの指。 それにかなり物足りなくなる躯。 抜かれてしまうエースの指に空っぽになった気分になった。 まだイケてないもどかしさが躯を支配し、脚に添えられたエースのもう片方の腕にすら意識が集まってしまう。 「なんかいつもと違ェな、やっぱ。」 「?」 「*****の顔が可愛すぎてな、」 そんな言葉とともに浸入してくるエースのもの。 突然入ってきて奥を突き立てたため、自分でも分かるほどエースをきつく締め付けた。 ← | → |