計画的なサプライズ(7/7) 「ゆいが知らねぇだけで、俺はゆいにたくさん助けられてんだ。 言っただろ?ゆいにこれまでないくらいに惚れてるって。 ゆいが笑った日なんか、その日1日ハッピーでいられるくらいなんだ。」 「…ほんと、か?//」 「当たり前だろ? だからお互い様だ、気にするな。」 上手く綺麗なシチュエーションが整った。 キスしてもよさ気なムード。 逃げられればかなり凹むだろうが、エースは一か八かでゆいへと顔を寄せる。 意外にも、手が触れているゆいの頬は動かなかった。 そのままゆいの唇へと重ねた。 触れるだけの軽いキス。 離れた唇が名残惜しい。 恥ずかしそうに顔を反らすゆいにエースは笑った。 「顔真っ赤だな。」 「う、うるさいっ//」 手の平から離れたゆいの頬。その頬にあった手を、ゆいの顎まで持って行き、くいっと自分の方へ引き寄せた。 そして再び口付ける。 こんどは角度を変えて深くキスをしてやる。 油断していたゆいの唇の隙間に舌を捩込み、ゆいの口内を侵していく。 初めてのキスに逃げるゆいの舌を絡めてやれば、ゆいの口から甘い声が零れる。 唇を離せば、力を失ったゆいは息を切らしながらエースの胸へと倒れ込む。 「へへ、ごちそうさん。」 「…何がへへ、だっ///」 視線は睨んでいるが、心では少し嬉しく感じているゆい。 微かであるが、そんなゆいの心が見えたエースもまた、嬉しそうに笑った。 ゆいの初めては、何もかもエースであった。 continue... ← | → |