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幸せいっぱいに囲まれて(2/6)







病院はすぐ近くの為、2人で歩いて行った。





病院に着きドアを開けると、相変わらずたくさんの妊婦さんがいた。




マルコさんの病院はかなり人気があってたくさんの人が来ている。



あたしの場合、エースがマルコさんと友達だからここに通院してるんだけどね。




でも、噂だけどこの病院が混んでるのは先生がイケメンだからとかという話。



受付を済ませ、まだ呼ばれないので座って待っていた。




隣にはいつも来ることのないエースがいて、何だか逆に緊張してしまう。




おまけに、病院の中に男性がエース1人という不思議な光景だ。



周りの妊婦さんたちは、あたしの隣で腕を組んで座っているエースを見てヒソヒソと話していた。



「マルコ先生の所に来るのに、旦那なんか連れて来たくないわよね。」




「確かに。私なんて一緒に来たいって言われたけど、来ないでって断ったもの。」



「自分の旦那もイケメンだって見せたいんじゃないのぉ。」




ヒソヒソだった声も少しずつ聞こえるような声になっていた。



マタニティだからきっと不安定というものもあるのだろうと思い、あたしはあまり気にしていなかった。




だってその妊婦さんたち、いつもそういう風に誰かの話しかしていないもん。




だから、あたしは何事もなく赤ちゃん雑誌を読んでいたら、急にうちの旦那様が立ち上がった。



「おい、言いたい事あるならはっきり言えよ。それにここに男が来たらだめなのか?」




「ちょっとエース、ダメよ。静かにしなきゃ。」




慌てたあたしは彼を引き止めたが、言うことを聞きそうになかった。




ちょうどそんな時、後ろからエースに拳骨を喰らわせる男性がやってきた。















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