届かない場所へ行くのなら(4/4) 「俺ん中で*****はでけー存在なんだぜ? もちろん*****が思ってるよりは遥かにな、」 「…うん、」 「だからな、"嫌でも忘れたくない"って言うより、"嫌でも忘れられねぇ"存在なんだ。」 嫌になるときなんて、考えられないくらいだが。 それくらい深いんだ、*****って文字は俺ん中で。 「夢の俺は、俺じゃねぇ。 *****を忘れるポートガス・D・エースは、俺じゃねぇ他の野郎だ。」 「…なにそれ……っ」 理不尽な言葉を並べれば、クスクスと笑う*****の声が聞こえた。 言ってることは、あながち間違ってはないが、伝えるには難しい事で。 枕を置いた*****は、クルッとエースの方へ身体を回した。 体勢を整えれば、エースの胸に顔を沈める。 「まあ、俺は*****のことを何一つ忘れるつもりはないっつーことだ。」 「絶対、ね…?」 「おう、もちろん*****の感じるところだって、死んでも覚えといてやるからな?」 「い、いらない…!///」 「遠慮すんなよ。 あー…いや、忘れちまったかもな。」 「え……?」 「思い出すまで、付き合ってもらわねぇとな?」 「!」 エースと向き合う感じに体勢を戻したことに、*****は激しく後悔した。 簡単に押し倒され、ニヤニヤと笑うエースに流されるまま身体を重ねた。 「あ、でも枕は交換したままでいいよな?」 「?」 「任務ん時は、*****の匂いをおかずに一発…「もう!///」 その日から枕を交換し、悪い夢はしばらく見そうにないと頷いたエースがいた。 end ← | → |