だれのもの?(2/6) 焦っているうちに、エースの視界にすぐにゆいは映った。 「ゆい、そんなとこで何して………」 「…エ、エース、わたし何も見てないよ。」 誰が聞いても、明らかに焦っているような言い訳にしか聞こえない。 ゆいの座る、すぐそこにはエースも何があるか解っていた。 「あぁ、それか。」 「み、見てないって!//」 「いや、お前の態度が見たって言ってんじゃねーか。 何勘違いしてんだよ。」 「…へ?」 紙袋の横に座るゆいを抱き上げると、そのままベッドに下ろす。 そして、ゆいの上に被さる。 「ちょ、エース//」 「あれ、サッチの荷物だ。」 「サッチの?」 あまりにも拍子抜けしたようなゆいの顔に、エースは思わず笑った。 「なんだ? どーせ馬鹿なゆいの事だから、自分じゃ満足しないんだ、とか考えてたんだろ?」 図星をつかれ、言い返せなくなるゆいにエースは優しく口付ける。 触れるだけで直ぐに離れた唇から、ゆいは言葉を紡ぐ。 「エースは私でいいの?」 そんな事を尋ねれば、また唇を押し当てられるゆい。 唇の間から舌が捩込んで来て、ゆいの舌と絡められる。 くちゅ、と音を立てながら、何度も角度を変えながらゆいに噛み付くようなキスをするエース。 息苦しさを感じたゆいは、エースから顔を背けようとする。 それに気づいたエースはリップ音を立て、唇を解放する。 ← | → |