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あなたの胸に沈みたい(2/3)








開かれたドレスから見えている脚を撫でられる感覚。

ここにいるのは2人だけで、なおかつ自分の脚をこんなに慣れた触り方をするのは。



「…変態っ。」



「よく言うぜ。
触って欲しいから出してるんだろ?」



「…そんなわけないでしょ!」



片方の手は普通に食事をしているのに、もう片方の手は落ち着かないらしく。

払っても頑固で退かないエース手は、太股からお尻へと上がってくる。



「エースっ!」



ここはモビーでもなければ、宿の中でもないのに。

誰が来るか分からないし、このままエースを放っておけば調子に乗って何をするか分からない。



エースの手から、ゆいは体ごと逃げた。

そうすれば、食事をしていたエースの手も一緒に止まる。



「どうしたものやら…、だな。」



「え…?」



エースから逃げたゆいの元へと足を運ぶ。


白いカーテンの奥からこちらを見る影があるが、それを気にする余裕すらなくなっていく。


迫るエースの瞳はいつもとは違ったレンズ越しで、そして何より慣れないその服装。



黒い袖から出た見慣れた手は、スーッとゆいの首から胸元にかけてラインを引いた。


ただそれだけなのに、いつもとは比べものにならないくらいドキドキしている自分がいて。

こんなに自分は余裕がないのに、視線の先のエースには全然それを感じない。



軽く上がった口元は言葉を紡いだ。



「ゆいのわりには、よく俺の趣味を分かってるじゃねぇか。」



迫るエースに、ゆいの背中は壁へとピッタリとついてしまう。


もう逃げ場はない。


ただ迫り来るエースをいかに柔らかい衝撃で受け止めるか…。

そんなことを考える隙などゆいには与えられなかった。



「……って言いたいところだけど、な?」



胸元を離れた指は、クイッとゆいの顎を持ち上げる。


元々 身長の低いゆいは、こんなに近くにいるエースの顔を見上げるのは大変で…

それはエースも同じで、ゆいを見下ろしながら言った。



「上から見たらゆいの上目遣いはもちろん、胸の谷間だってまる見えなんだぜ?」



ハッと思ったゆいは視線を下へと落とそうとする。

だが、エースの手は決してそうはさせない。


顎にある手は少しも動かず、エースの視線から瞳だけでも逃げようと目を泳がす。


だが、どこに視線を移しても、なぜか結局はエースの瞳へと戻ってしまう自分は本当に弱いと思う。



「…ゆい?」



また…こんな声でエースに呼ばれたら、ただでさえドキドキしてるのに堪えられなくなる。


そんな中でエースの唇はゆいの唇に吸い付いた。

一度離れれば、噛み付くように深いキスをされる。






 







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