俺なりの言葉(2/3) ロマンチックって…必要か? 会えて、恋できたんなら、よくないか? 女はわからない。 まあナース服とニーハイとの間のゆいの白い脚が見えるロマンも、女にはわからないだろうが。 「わたしも毒林檎食べたら、誰か格好いい白馬に乗った王子様がちゅーしてくれるかな?」 ボヤリと聞こえたゆいの言葉。 それに苦笑するエース。 「誰かって、お前なあ…」 「エースはダメだよ!」 「はあ?」 「だって白馬似合わないし、半裸の王子様なんていないもん!」 「なッ!」 服着りゃいい話を…っ しかも白馬似合わないは、失礼だろ。 まあ確かに自覚はできるが。 それより大問題だ! 「似合った奴なら、お前はキスされてもいいんだな?」 エースの声色を感じたのか、ゆいはヒュッとエースの方を向いた。 少し困った様で、怒った顔。 そりゃゆいだって、なんでエースがこんな顔しているのかは知ってる。 ニコッと笑って、ゆいは言った。 「白馬の似合った王子様より、似合わない半裸の海賊さんの方がいいかも。」 「誰のことだよ。」 ふっ、とやっと笑ったエースに、ゆいはぎゅっと抱き着く。 そして、笑いながら言った。 「内緒だよ。」 「そりゃあ気になるなあ。」 「ひゃあ…っ」 抱き着いてきたゆいを、擽ってやる。 ゆいは自分を擽るエースの手を退けようとするが、なかなか上手くいかない。 「はは、やら…やらよ…っ」 擽ったくて、笑うゆい。 足をバタバタさせて、エースに抗議する。 「半裸の海賊なんて、世の中にはいっぱいいるぞ?」 抵抗してるゆいを起き上がらせ、後ろからぎゅっと抱きしめた。 ゆいの肩に顎を乗せる。 そうすれば、ゆいは次は耳をくすぐったく感じる。 「…わかってるくせに〜っ」 「誰だかわからねぇなあ?」 口のすぐ横にある耳を甘噛みしてやれば、ひゃっと可愛く反応するゆい。 こういう反応が虐めたくなるって言うのが、まるで解ってない。 ← | → |