ひとりの夜に*





泣きたい泣けない
もやもやの夜
なんかもうわかんなくなって
誰か気づいて声を
かけてほしくって
わざとゆっくり歩いてみるの


それでも救いの声は皆無で
真顔で平然を
心を救えないまま
行き場を求めるけれど
明日には忘れるんだろう
君と話したあの日だから
こんな思いになるだけ
きっと、そう


君の声を聞かせてよ
僕の声を聞かせてよ
鳴り止まないこの鼓動が
寂しいって泣いてるの


寄り道ばかりして
結局ぎりぎりを歩いて
無くせないものなんて
見つかりはしなかった
残ったのは少しの紙切れ


いつから全部ばれていたの
見透かされてひるんだ
隠しきれない年月の壁
ごめんね、疑ったりして
いまはね、すごく好きだから
嘘じゃないって言えるから
少しだけ距離のあるところで
手を伸ばして待ってるね


君の声を聞かせてよ
僕の声を聞かせてよ鳴り止まないこの鼓動は
行き場を探して迷子なんだ


待ってるだけじゃだめ?
知らない場所で
歩いてみるけど
まだたどり着けないよ
君に頼って甘えても
結局は僕に委ねられていて
曖昧な思いが足を止める


君の声は、僕の声に
僕の声は、君の声に
思いは強いものに
ひとりで歩けるように
行き場がわかるように


全て忘れて歩いていこう





2011.xx



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