まるで雨のように

闇が降る

穢れた闇を浄化しながら


「水鶏…流石だね」


ラナンキュラスは莫大な闇を操る水鶏に感嘆の意を述べる。

そして、そんな彼の横で文句を言っている奴もいた。


「あー、水鶏様!俺の木蓮は残しといてよー!!」


「椎は黙っとれー!あと誰か馬酔木を!!」


水鶏が叫んだと同時くらいに


闇が消え去り
ビルとビルの狭間の闇に
静寂が戻った


「よっと…って軽っ!」

闇が弾け飛び意識を失った馬酔木をラナンキュラスが抱きかかえた。


馬酔木は酷く衰弱しているようでその躯は凍てつき小さく震えていた。


「こっちはいいから早く鴫先生のとこに連れてってあげてー!!!」


木蓮を解除し、少年を背負いながら椎が叫ぶ。


そして、その場からは
人の気配が消えた







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