10
彼は不幸な子だった
霊が見えるばっかりに
周りに否定されてばかりだった
悪い霊にいたずらをされたり…
悪い人間に嘘つき呼ばわりされたり…
彼の周りは敵ばかりであった
しかし…
それでも彼は優しかった。
“例え誰かに君達の存在を嘘だと言われてもね、僕には君が見えているのだから…それを否定する気はないし、見えることを後悔もしていないんだ。だから、君が悲しい顔をしなくていいんだよ?”
だから、私は彼を守ることに決めた。
主君を守れずに死んだ私は…
この優しき新たな主君を
守りきることを誓ったのだ…