3
「…餓鬼…どけよ…」
今日は何故か自分のテリトリーに人が居る。
いつも俺が座っている場所で「占います」と書かれた札を置き、そいつは座って居る。
「占ってやらうか?」
餓鬼は俺を見ようともせずにそう言った。
そして俺の言った事を無視して更に続けた。
「ここは暗くて陰気臭いのじゃ。お主は此所が好きなのか?」
「…俺の言った事が聴こえなかったのか?」
俺も餓鬼の言葉を無視して強く退去を促した。
「これだから都会は嫌なんじゃ……ん?」
その餓鬼は突然喋るのを止め俺を見た。
その目を深い闇を閉じ込めた様な色だった。
何故か奴の目を見ている事が出来なくなる。
息が詰まる。
見るな…見るな…見るな…!!!!!
「…み…な…見る…な…」
「何を見られたくないのじゃ?」
「?!!!」
声が出ていたらしい。
自分では全く気付かなかった。
そして、自分には見られたくない事なら山程在った。
「ふむ…当ててやろうか?…のぅ、人殺しさんよ?」
「な?!」
一番当てられたくない
汚い汚い場所
本当に?
汚い…場所?
‡‡‡