結婚式の翌朝、ラインの通知音で私は目を覚ました。連投の音から察するに、誰かが昨日の写真を送ってきたに違いない。重たい目蓋を開けてスマホを見れば、何度見ても美しい新郎新婦の写真が数十枚と、二次会以降のふざけて撮られた忍足先輩の泥酔動画。そしてそれを楽しげに眺める私含めた数名の部員たちの写真。
ぼんやりとベットに突っ伏した状態でスクロールしていくと、タバコを咥え静かに笑う見慣れぬ人に目が止まった。水をかけられたかのようにスッと勢いよく目覚めていく頭。ユウジ先輩。そうだ昨日、たしか先輩と私は一緒に帰ってきて、それで………


『あと今日撮った写真あとでラインに送ったれよ』


別れ際に言われたことを思い出し、財前の連投に続けて私も慌てて画像を送った。それ程数もないし、上手く撮れてないものも多くて申し訳ないが、私は昔からこういうセンスもないので仕方がないと諦めた。画像と共に、「昨日は楽しかったです、改めておめでとうございます」と挨拶を打つ。すぐ様既読が数件ついたのを見て、リアルタイムで繋がってる感が嬉しくて、良い気分でカーテンを開けた。眩しい陽射しが差し込む、今日は日曜日だ。






朝ご飯を適当に済ませ、テレビを観ていたら電話がかかってきた。休みの日に、電話が来るのは少し珍しい事なので驚いた。テレビの音を切ってスマホを見ると、ディスプレイには昨日引く程泣いてべろんべろんになっていた先輩の名前が表示されていた。




「もしもし?」

「あ、もしもし。俺やけど」


忍足先輩からの着信は大体いつもこの台詞から始まる。故に我がテニス部では『謙也のサギ着信』と呼ばれているのだ。いつもと変わらぬ元気そうな声に私ののんびりした時間もちょっと早足になっていくような感じがした。
忍足先輩は仕事が忙しいらしく、飲みの席ではその反動か人一倍酔いコケまくっているけれど、翌日にはほぼ元通り。回復の速さに毎度驚かされる。今回も例によってそのパターンらしく、「お疲れ様です」と挨拶すれば「そっちもな、お疲れ」と早口で返された。


「休みのとこスマンなぁ、ユウジの家知っとるか?」

「はい?」


忍足先輩の説明によると、どうやら昨日、ユウジ先輩は二次会の店に携帯を忘れていってしまったようで、それを忍足先輩が今預かっているそうだ。渡したいと思ったものの、最近引っ越したユウジ先輩の家を誰も知らず、困っていた所で、昨日の私とユウジ先輩が同じ方面の電車だったと小石川先輩が思い出し、もしかしたら同じ方面なのではないかと言い出したという。読みとしては近いものの、残念ながら私もユウジ先輩の家を知らない。駅自体は同じなのですが、と謝れば、「ほならもし会ったら、俺んとこ連絡するよう言うといてくれるか!」と言われてしまった。もし会ったら、なんて正直かなりの低確率だ。それでも「わかりました」以外に言える言葉はなく、私はそっと電話を終えた。


電話を切り終えると、昨日の夜の最後の記憶を少し引き出し、「またな」と言って去っていく細身のスーツ姿を思い出した。鮮明に蘇っていく会話に、自然と頬は熱を持った。ユウジ先輩は、どういううもりで私を誘ってくれたのだろう。いや、その前に、そもそもユウジ先輩は今は女性を好きなのだろうか?昨日の指輪が先輩の作品だったというところまでしかわかっていなかったし、恋人が今いるのかとか、そういう事は一切聞かなかった。聞く必要もないと思っていた。だって、私が先輩に『恋人として』愛してもらえる対象になる可能性など、一ミリもないと確信していたから。それが私の当たり前だったから。なのに、その常識が揺さぶられている。
先輩は、女の子の私を、好きになる事なんてあるだろうか?








夕方、ちょっと早めにシャワーを浴びて、濡れた髪をそのままにスマホをいじっていると、ピンポンと滅多にならないインターホンの音がした。宅配便は頼んでいないし、セールスは基本居留守を使う事にしている。物音を立てないようそっとドアモニターを確認したら、古着屋にいそうな感じの男性が立っていて、私の頭ははてなマークを浮かべた。誰?しばらく無言で監視すると、その人がようやく視線を上げてモニターカメラを見た。
ユウジ先輩。
反射的に玄関へ向かい、急いでドアを開けた。


「アホどんだけ慌ててんねん、っぶないわ」

「だって、先輩が来ると思わなくてびっくりして」


ドアを開けると、本当にユウジ先輩がいた。柄物シャツに、目元が隠れるような長さの前髪。昨日とはまた違った雰囲気で、いかにもアパレルショップとか、美容師とかにいそうな風貌。昨日のスーツは細身のデザインでスタイルの良さが際立って居たけど、今日はまた違ったベクトルでお洒落で、私は自分が襟元のたるんだシャツを部屋着にして居た事を思い出し、恥ずかしくなった。



「俺の携帯、お前んとこある?」



そんな事は気にも留めない様子の先輩は、予想通り携帯の所在を聞いてきた。忍足先輩から連絡がきたと話し、私のスマホを一度先輩に貸した。先輩は細長い指でスッスッとスマホを弄り、耳元に当てて黙った。僅かワンコールで、元気の良い忍足先輩の声が聞こえてきた。


「おん。おん。…あーせやな、スマン」


昨日の経緯を聞いたらしい先輩らのやりとりは短く終わり、耳元からスマホを離すと先輩は自分のシャツで画面を拭いて私に「おおきに」と渡してきた。「これから取りに行ってくる」と先輩が言ったので、私も「良かったです」と返した。


「すまんかったな、休みんとこ。じゃあ」


本当に用事はそれだけだったようで、先輩は玄関ドアを開けて出て行こうとした。私は咄嗟に「あ」と声を出し、先輩はその声に反応してドアに手をかけたままこちらを振り返った。私は、何で引き留めようとしたのか、自分でもよくわからなかったけど、なんとなくこの機会を逃してはならないような気がして、言葉を紡いだ。


「その……いつに、しますか?飲みに行くの」


携帯がないって言ってるのに。急いで取りに行くって言ってるのに。完全に今じゃないことを聞いたと思った。ユウジ先輩はドアから手を離してこちらに向き直り、ちょっと考えるように目線だけそっぽを向いた。切長の目の、薄グレーがかった綺麗な白目が露出され、それがなんだか色っぽくて、見惚れた。その瞳がギョロリと動き、急に今度は私の姿を捉えたので、見惚れていたのがバレてしまったのではないかと焦った。


「ほんなら、明日」

「明日、ですか」

「俺の用事ついて来るか?仕事やけどちょっと店行って確認して終わりやから、そんなかかるもんやないし」


仕事なのにお邪魔じゃないですか、と返したら「すぐ終わるゆうとるやんけ」と言われた。それなら、仕事終わりに待ち合わせても良かったけれど、せっかくの先輩の提案を受け入れないわけにも行かないと、私は「わかりました」と返事をした。「ほな、」と先輩がドアを開けて出て行った瞬間、私は自室に駆け込みクローゼットを開けた。何着て行くのが正解?仕事の服?でも先輩お洒落だし、隣を歩いて恥ずかしくないような服なんて私持ってたっけ?次から次へと溢れ出す迷いに、自分でも舞い上がってしまっているとわかった。

はやく、あしたが来ればいいなぁ。









翌日、手持ちの服から出来る限り流行のモノを出し、お気に入りの高価なピアスを身につけ、私は待ち合わせ場所へと向かった。遊びで行くのではない、先輩の仕事にお付き合いして、ちょっと呑みに行くだけ。気合いを入れ過ぎた編み込みヘアは出かける直前に解いてしまった。あくまでも、自然に。
一体これは、何に対する保険なのか。自分でもよくわからなくなっていた。


「おはようございます」


待ち合わせ場所は近くの公園。公園入口の銀ポールに体重をかけていたユウジ先輩が、顔をあげた。「おはようさん」持っていたスマホをポケットにしまい、先輩は反対のポケットからチャリンと音をさせて何かを取り出した。と、それを右手で持った瞬間、私の真横にあった車からロックの外れる音がした。まさか、車で移動するところにこれから行くだなんて。ちょっと呑みに行くって言ってたのに全然違ったと思うと同時に、先輩が手慣れた手付きでキー操作をする様子も新鮮で、初っ端からなんだかふわふわどきどき落ち着かない気持ちになってしまった。


「ちょっとそこ立っとれ。動かすわ」


助手席に乗りやすいよう、先に車に乗り込んで先輩が車を私の真横につけてくれた。ドキドキしながらドアに手をかければ、何やらラグジュアリーなフレグランスと少し煙草の香りがする車内の空気が私を迎え入れた。「ちゃんとシートベルトつけぇよ」言いながら先輩はナビ操作をして、私がちゃんとシートベルトをしたか前のめりになって覗き込んで確認してきた。


「先輩…運転とかするんですね」

「あ?普通やろ。なんやお前無免許なん?」

「持ってますけど、もう全然乗ってないから出来ないと思いますよ」


他愛無い会話を繋ぐフリして心拍数を戻そうとした。運転姿は、反則だ。はじめてのその光景、助手席にいるという事実。ドクンドクンと心臓は音を立て続けた。どうしよう、単純だと思うけど、私本気でユウジ先輩を好きになってしまいそう。どうかミラー越しに、私の頬が赤くなっている事に、先輩が気付きませんように。ただただそれを私は祈った。








車で移動して数十分、目的のアクセサリーショップについたらしい先輩。車で待つよう言われ、僅か5分ほどで先輩は戻ってきた。


「え、早」

「そんな時間かからん確認やってん。別日でもえかったけどついでじゃついで」

「ついで?」


私がそう聞けば、先輩はいつもの鋭い視線を私に向けた。はぁ、とわざとらしく溜息をつき、またカーナビを操作し出した。「お前と出かける言うてたやろ、そのついでや」
それは違う。だって先輩は『仕事のついでに出かける』と言っていたのに。先輩の謎の言い回しを不思議に思っていると、カーナビから目的地への距離を知らせる音声が流れた。画面に表示されたのは、この地域で有名な海沿いの駐車場への地図。再度シートベルトを締め直す先輩が、キラキラと輝いて見えた。



移動する事わずか10分。私達は海沿いの駐車場に到着した。私の苦手な車間駐車を片手で難なくこなす先輩に、今日何度目かわからぬときめきを感じた。こんなにうきうきする海は初めてかもしれない。車を降りるとすぐ潮風の香りが流れてきて、広い広い水平線が目に入った。「わあ、海ですね!」はしゃいで私は小走りで遊歩道に出た。シーズンオフだからか、人気はまばらで、側の車道を走る車の音と、波の音だけが聞こえる空間。先輩は潮風になびいた長い前髪を手ぐしで払いよけながら、眩しそうに海を見て目を細めた。


「思ったよか広いな」


遊歩道を少し歩き、白いフェンスに肘をついて先輩が言った。私も横に並ぶようにして高めのフェンスに腕を乗せ、同じように海を眺めた。


「綺麗ですね」

「せやな」

「なんか、変な感じじゃないですか?私と、ユウジ先輩が、こんな綺麗な景色を二人っきりで観に来てるなんて」

「…確かに」


自分で言って、恥ずかしくなった。かつて兄のように慕っていた先輩と、まるでデートのようなシチュエーション。気恥ずかしいこの状況は、嫌いじゃ無いけどなんだか間がもたない。先輩ももっとどっちかにしてほしい。こんな大人の男女の友情を、今の私と先輩じゃ繰り広げられそうになかったから。死ぬほどふざけたお喋りか、真剣な何かか、どちらかに転ばしてよ。そう思ってたら、先輩が隣で咳払いして、それから「なぁ」と続けた。私は、先輩の方をみて「はい」と短く返事をして次の言葉を待った。


「先輩?」

「………あー…あ、小春、変わっとらんかったな〜ほれ、結婚式で会うたやろ」

「え?ああ、まあ、そうですね」


なんか話すのかと思って構えたら、突然小春先輩の話。ユウジ先輩は、どうやら私とこのまま仲良しの先輩後輩関係を維持していこうと決めたようだ。私は、先輩の話す小春先輩との懐かしいエピソードに相槌をうち、たまに一緒になって笑った。「先輩、本当面白いですね」可笑しさでうっすらと涙の膜が張った目元を抑えて言えば、先輩は満足そうに目を細めた。


「好きなんですか?今でも」


解れた空気を、一瞬で変えたのは、私のそんな一言だった。今の今まで笑っていた先輩が、驚いたように私をみた。私も、私で、自分が放った言葉に驚いていた。どうやら私は、このまま仲良しの二人に戻る気がないらしい。「小春先輩のこと」追い詰めるように言葉を次げば、ユウジ先輩は困惑したように薄い唇を開いた。


「お前にだけは、絶対教えてやらんと思っとった」


海の方を向いていた体をこちらに向け、先輩は真剣な眼差しになった。そのなんとも言えないピリついた空気と、これからどんな秘密が打ち明けられるのか全く想像がつかない緊張とで、私の足は鉛のように重くなった。


「俺は、小春の事も、お前の事も、どっちも特別に思っとった」


どう相槌を打つか、難しい先輩の言葉を、私は沈黙を以て受け止めた。


「俺は笑いを考える事が好きやったけど、誰かに披露するとか、そんなん考えた事がなかった。自分にその才能がある言うてくれたんは小春が初めてやった。それで二人でネタやるようになって、世界が広がったんや。ホンマに小春には感謝しとる」


先輩が、お笑いを始める前の話だ。たしかに普段の先輩の性格から考えると、お客さんを呼んで何かを披露するきっかけ作りは、なかなか難しかったのかもしれない。


「お前は…正直、なんで俺に構うんかよう分からんかった。ネタの最中ならまだしも、そうでない時間まで何故か絡みたがるし、普段の客向けの態度でないときもしつこくしつこく話しかけてきて、うっとい後輩やなぁ思てた」


え、そんなに? 自分が先輩に捧げてきた部活時代を、まさかのほぼほぼ全否定。愛あるツッコミと思っていた冷ややかな態度も、本気の拒否だった事をたった今知り、それなりにショックを受けた。がっくり項垂れる私の耳を引っ張り、ユウジ先輩は「まだや。最後まで聞きや」と喝を入れてきた。


「…えぇと?あーせやから、お前のこと、あーうっといわぁと思っとったら、ある日急にお前が言うたんや。その、」





 『私、先輩のすべてが好きなんです』


部活中、いつものように適当にあしらわれ、ユウジ先輩は呆れた顔で「…なんで俺なん?」そう聞いてきた。洗濯物を全て畳み終え、後は着替えるだけの私と、日誌を書くため一人珍しく部室に残ったユウジ先輩。二人きりの空間で私が自信を持ってそう言い切ると、「だから、それが何でなんて聞いとんの」いつもそこまで聞いてこない癖に、先輩は機嫌が悪そうにそう言ってきた。私は、思いつく限りの先輩の良さを述べた。「器用なところ、冷静なところ、努力家のところ、えーとあとそれから」









「『でも、それは好きなところであって、理由ではない。理由がなくちゃダメですか?』そう言われたんや」

「…それ、私が言ったんでしたっけ?」

「アホ、覚えとらんの?」



恥ずかしくて、耳が熱くなる。当時の私はよくそんな高度な口説き文句を言えたものだ。今の私は、先輩に探りを入れることしか出来ない拗れた大人になってしまったと言うのに。けど先輩は、それが凄く印象的だった、と言い、それから何か言い淀んで、あーとかうーとか唸って、意を決したように鋭い眼差しを私に向けた。



「せやから、そんなん言われたら、気になってまうやん。たとえポンコツで、タオルの洗濯もドリンクジャグもまともに出来ん女でも」



時が、止まったように思えた。
私は息をするのも忘れて先輩を見た。今まで見たこと無いような表情で、耳まで真っ赤にしているユウジ先輩が言った言葉が、幻かどうか、頭の中でもう一度巻き戻そうとしては、思考が止まってしまう。


「………オイ、なんか言えや」

「なんか、って」

「うんとかすんとか、間が持たんじゃろがい」

「ねぇ、だって先輩。それって、私のこと、ずっと昔好きだったって、そう言う意味に聞こえちゃうんですけど」


そう言った瞬間、先輩は私の腕を掴んだ。勢いよく抱き寄せられて、あっという間に私の視界から先輩は消えた。頬に先輩の少し長い襟足が当たって、あったかくて、ドクンドクンと凄く大きな音が肩を通して私を包んだ。



「昔から、や」




返事の代わりに私は、自分の体の真横にあった両腕を、ゆっくりとユウジ先輩の背中に回した。「こ、これで合ってますか?」気恥ずかしくて聞いたら、先輩の肩が震えて、「ホンマにムードないなぁ」と笑われた。ギュッと抱きしめる腕に力を込められて、私は自然とにやける顔を隠すように先輩の肩に顔をうずめた。









「じゃあ、なんでもっと当時優しくしてくれなかったんですか?随分と雑に扱われてた気がします」


帰りの車中、私は運転する先輩に文句を垂れた。先輩は「はぁ?」と切り返し、「お前が愛だの恋だのわからんお子さまやったから、待ってやったんや」と言い返してきた。でも、あのぶっきらぼうな先輩が、当時から自分を内心好意的に見てくれていたのだとわかると尚愛おしい。嬉しくてにまにまと上がってしまうほっぺたを、私はなんとか抑えようと両手で包んで窓の外を見た。


「四天呑みも全然来ないし」

「だからそれはこの前言うたやろ」

「先輩私の事忘れちゃったかなーって思ってたのに」

「せやから、白石に呑みの後いっつも…」


そこまで言い掛けて、先輩は慌てて咳払いをした。白石部長?そう言えば、ユウジ先輩は挙式の時も、何故か私が来ることを知っていた。まさか、先輩は会えない私がどうしていたか、白石部長に探りを入れていたのではないだろうか。

「謎は、全て解けました」

「何の映画やねん」

「ズバリ、ユウジ先輩。あなた…私の事が、大好きですね?」


これは調子に乗っていると怒られてしまうだろうか。でも、気持ちがわかってしまえばいつも通りの鋭いツッコミも待ち遠しい。期待した目で運転席の先輩を見れば、一瞬先輩はこちらを見て、それから強引に私の右手を取った。左利きの先輩の力は強く、離れそうにない。言わば、恋人繋ぎというもの。予想外の行動に呆気にとられると、先輩は「優しくしてほしい言うたやろ」と言って、こちらも見ずに片手で運転を続けた。本当に、先輩といると、何個心臓があっても足りないかもしれない。窓から見える景色が夕暮れに変わり、見慣れた街並みが、新しい関係の私達を迎え入れた。この街で、今日から私はまた青春を始めるのだ。




二人きりのエンドロール





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