Twinkle, twinkle, little star



※おまけ。もとのは前編/後編
最後の最後に、余談。もっと先の未来(一例)





子供がDKくらい。多分どちらも運動面は万能。
長男・兄/195cmより下くらい。内面はほぼ雅子似、兄貴タイプ。紫原の血あって、なんとか、馬鹿ではなく、中の上くらいの成績。母の手料理が大味すぎて、家事もする。高めのスペックだが、弟に性格以外なにひとつ勝てない。
次男・弟/200cm越え。内面はだいたい紫原似、天才肌。面倒と言わないのが雅子の賜物。やればなんでも出来る器用さに、渇望はない。単に紫原似のマイペースと、性格に難あり。雅子に似た部分はケンカの勘と腕前、性格の大雑把(おおらか)さ。


***


「カエルの子はカエルだと思ったんだがな…」
 成績表を見ながら、ぽつりと零す雅子に、紫原は呆れた視線を向ける。
「ねえ、まさ子ちん、どれだけ成績悪かったの……」
「お前、成績良かったから知らないだろうが、赤点取る奴はサボったからじゃない、大半素だからな」
「黄瀬ちんと峰ちんで知ってるから。まさ子ちん、あのレベルだったの?」
「おい待て、そいつらの成績は知らんが、一緒にするな」
 バスケットボールばかり気持ちが向いていたであろう学生時代が想像出来てしまった。今更だが、とてつもなく切ない過去を知った気分になる。というか、それよりも――
「つーか俺の存在消すような発言やめてくれる?」
「いや、子供って悪いところばかり似るっていうだろ?」
「気付きやすいだけじゃない?」
「ああ、そういう解釈もあるか」
「俺、まさ子ちんに似た部分ならすぐ言えるし教えてあげられるよ。言ってあげようか」
「自分と似た部分じゃないのか、そこは」

「おい、息子の前で口説き始めんじゃねーよ」
「父さん相変わらずうざいね…というか、母さんも教育してよ」
 鋭い口調の長男と、緩そうに首を傾げる次男が、「早く、保護者印鑑押して」と成績表の返却を催促した。




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