レースで飾る人形
そこの御婦人イチゴはいかが?
小鳥が告げる最後の日
お砂糖をひとつぶ
真っ白クリームを添えて
がんじがらめのこの翼
ティースプーンマジック
眼鏡のふちをなぞる
ハニーブロンドのくるくるヘア
ねこがなめた砂糖
ゆびさきで呪文
リボンたっぷり少女
あのこの原材料(夢,ピンク,笑顔,魔法,ほんのちょっとの涙)
子供のゆめにリボンをかけて
キャンディコットン
いちめんのしろ
ピンク兎と黒薔薇のダンス
水玉模様に衣替え
パステルスプーン
ミルキーピンクキャンドル
宝石箱にあなたの瞳
黄緑色の絨毯の上
くすんだピンクが好き
可愛いあのこに飾りつけ
紋白蝶をいただきます
3段フリルのおめかし
足を組む仕草に惚れたんだ
つのが生えた神様
グラスに注いだ夢色ウォーター
私の指先を貫いた棘
あなたの足音はすぐわかる
星屑ブローチ
チュールレースにくちづけ
ひときれのケーキをはんぶんこ
骨の色したキャンディ
グラスアイはお好きですか
ひるがえしたウェディングドレス
木漏れ日に目を細める貴方はそのまま消えてしまいそうで
こなごなになったお菓子をほおばる
一滴で白に染め上げる
クッキーにリボン
貴方胸元で眠る秘密の記憶
ぼんやりするの、頭のなかが
セーターの編み目すらすりぬけて
昼のあたたかさ
すこしの愛でたくさん甘い
金銀金銀ボタンのいれいち
神様気取りの人類史
脳が浸かるのはホルマリン
ガラスの欠片を飲み込んだ
仮に、死んだとして
誰のしっぽなのこれは
ブラウン管の向こう側に憧れて
開かずの心
やわらかく刻んでゆく
鞄の中身は君の遺骨
どうか好きなものを好きと言える勇気を
そんな事を言ったって世界は認めてくれない訳で
陶磁器のような太腿に烙印
時間と決別します
剥離した心臓
この痛みは体を傷つけられた痛みではない もっとたちの悪い痛みだ
己が道を行きなにが悪い
いっそ蜻蛉のような脳をしていればよかった
双子に寄り添う自尊心
髪を撫でる指先が震えた
感慨に耽るのも大概にしなさい
チョークホワイトビーズ
お前なんて最初から大嫌いだ
百足よ、次生まれ変わったなら百足になった私を殺しておくれ
流行り廃りを一蹴して
敗因はあの仔の応援です
本当はそんな事思っちゃいない癖に
嗚呼、全てが憎い
垂れるリボンとシャンデリア
この気持ちは言葉では表せない
その答えは辞書には載っていない
鈍聴のロンド
カイン伯爵の名のもとに
舌を噛んで喉を切り裂いてそのまま君は
奇妙な死体
鉄錆の鳴き声
覗く胸元、肌蹴れればどれだけ幸せか
ぬいぐるみを水葬
高度1万メートルの風船
自らこの檻の中にいるの
哲学のついた嘘
そしてまた深い眠りにつくの
臍の緒のかわりに
もういちどみたい いつかみたあのゆめを(羊水の中で人間に進化をした私が母親の腹を食い破る恍惚とした夢を)


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