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イトル未定
04

射撃訓練のあと、腹が減った俺は真っ先に食堂へ行った。
あれから職場でナマエに会うことはなかったが、気が緩むと隊長の家にベルトを取りに行ったときのことを思い返していた。

『ナマエは私の友達よ。彼女が研究員の時に知り合ってね』
『へえ……鑑識の前は研究員だったんですか』
『もともと研究所ではP30の解析をしてたんだよ。ホント、ジルはナマエを可愛がってるよな』
『私たちの結束は固いわよ!それに、ナマエはどこかほっとけないところがあるのよねえ』

彼女のことを話す隊長とジルさんは、大切な人を語る表情そのものであった。
その様子から、ナマエの人柄が確かなものなのであることが良く伝わってきた。
そして、P30といえばジルさんが投与されていた薬である。
丁寧な仕草からもナマエが真剣に解析に取り組んでいたということは想像に容易かった。
ふたりの結束の固さも頷ける。
一方で、気になるのは。
……ほっとけないところ、ねえ。
今のところ、どこがどうそうなのか俺にはわからなかったが、もう少し知り合えればそうした面も知ることが出来るのだろうか。
手っ取り早く飲みにでも誘ってみようか、と考えてみればがっついているような自分に少しへこんだ。
そうではない、せっかくできた友達ともっと仲を深めたいだけなのである。
あれこれ策を練っていても仕方ない。
今は目の前のセルフサービスに集中することにした。


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