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THE MERCENARIES!
with Ada

背後にあった樽をマシンピストルで壊したエイダが、弾を回収してナマエに微笑んだ。

「行きましょう、ナマエ」

う、美しい…!
って、今はこんなことを思っている場合ではない!

二人は石造りの階段を駆け昇り、集まってきた邪教徒の間を潜り抜けて行った。
樽を破壊したエイダが振り替えりライフルでドラム缶を撃てば、邪教徒は吹き飛ばされてアイテムが残った。
ナマエはそれらを回収し、ついでに敵のいない今のうちにハーブを調合しておいた。
周囲の捜索から戻ってきてナマエの様子を確認したエイダは、新たにドアを開けてさらに階段で上へと進んでいく。
頭上から武器を振りかざす邪教徒の脚を撃ち、怯んだところに華麗なバックキックを喰らわせる。

「囲まれたら惜しまずに焼夷手榴弾を使うのよ」
「わかった」

その後も遠方の敵にはエイダのライフルで、集まってきた敵には手榴弾で対応していった。

「ナマエ、怪我してるじゃない」
「あ……さっき矢についてた火で……」

少し静かになったところで状況把握に務めたエイダが、ナマエの腕の所々に軽い火傷のような傷があるのを見つけた。
ナマエは心配ないと言うように笑っているが、エイダは彼女のアタッシュケースから調合してあるハーブを取り出した。

「それはエイダのだよ!」
「そんなこと言ってる場合じゃないわ。腕を出して」

なんて優しいんだ……
しかもなんかいい匂いする!

「これで大丈夫ね」

そして、二人は先へ進み、何やら大きな扉が見えるところまでやって来た。
音を立てて扉が開くと、さらに屈強そうな邪教徒がワラワラと出現する。

奴等、痛そうな武器ばっかり持ちやがって……
でもあの鉄球にトゲついてるやつは使ってみたいかも

「先にあのボーガンたちを仕留めるわ、下がっていて」

そう言って彼女は石造りの壁の陰からタイミング良く、ボーガンを構える邪教徒達を狙い撃ちしていった。
その間にも集まってくる敵にはナマエが手榴弾ではね除けた。

萌えれーとか言われても無理だし!
それにしても盾を持ってる奴はしぶといな……

燃え盛る炎の中でもがいている敵を見てナマエは苦い表情をする。
もう一度手榴弾を投げようとした時、背後からエイダがマシンピストルで加勢したので、既に相当のダメージを負っていた敵は彼女の銃撃により倒れていった。

「ありがとう!」
「こちらこそよ」

距離を取りライフルで確実に敵を倒しながら、遂に二人は大扉の中に入った。
すると視界を奪われたガラドールが凄まじい声を上げながら現れた。

ヒー!声出したらやられる…!!

二人の出す音を探し出すように周りを徘徊するガラドールから離れるため、少しずつ後退していく。
奴が向きを変えて背中を見せた時、エイダがライフルの引き金を引いた。
石造りの空間に発砲音とガラドールの雄叫びが響き渡った。

「ナマエ、逃げるわよ!」
「イエッサ!」

目にも止まらぬ速さで向かってくるガラドールに、二人は散り散りになった。
誰も居なくなった壁際で長い爪のような武器を振り回し、その擦れる嫌な音にナマエは顔をしかめた。
その隙をついてエイダが続けてガラドールの背中のプラーガに発砲すれば、やがて呻き声をあげて奴はやっと倒れる。
それを3度もこなしたものだから、ナマエは逃げ回るのに疲れ果ててしまった。

「頑張ったわ」
「まじ怖い、走ったら足音でこっち来るんだもん」

会話をしつつエイダにスプレーを吹きかければ、彼女は笑みを浮かべて礼を言った。

いいなあ、色白くて美人で……
成程メンズがほっとくわけないよね!

「嬉しいこと言ってくれるわね、まあナマエは別の意味でほっとけないけど」
「声に出てましたか……え、痛い!勘弁して!」

ガラドールから逃げる時に転んでできた膝の傷にスプレーを吹きかけられたナマエは抵抗も虚しく、エイダに腕を捕まれ手当てされていた。

「じっとしてなさい」
「ぎゃー!早くヘリ来てー!」

壁に反響するナマエの声に、エイダは思わず吹き出した。
迎えのヘリからは、そんな緊張感のない光景が見えていた。


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