【恋愛上等イケメン学園】

「零、これありがとう」

「もう読んだのか」

零に借りていた本を返すために、学校から帰ると零の部屋を訪れる。

「…なあ」

綺麗に整頓された本棚に本を戻した零は向き直って口を開いた。

「明日、一緒に本屋に行かないか?」

「本屋に?何か買いたい本があるの?」

「いや、そういうわけじゃない。…本を贈り合うのも面白いと思っただけだ」

「プレゼント交換みたいに?」

「…ああ」

短く頷いて、零はフッと笑う。

(何だかそれって、うれしいな

零の選んでくれる本ってどんな本だろう…

やっぱり、シェイクスピアかな?)

「どうだ?」

「うんっ!明日、一緒に本屋に行こう!」

「ああ。じゃあ、明日の放課後、空けておいて」