3

「っ…!」

「…っく」

急激な圧迫感が体中を襲って、俺は飲み込んだ息を吐き出した。

深く繋がった君の体を抱き起こして、壁にもたれる。

「かず…ま…」

しっとりと濡れた、重なり合う肌と肌。

小刻みに震えていた体が、ゆっくりと落ち着くのを待って。

向かい合って座る君の体を反転させ、グイッと腰を引き寄せた。

「…あっ」

白い整った形のお尻を突き出すような姿勢。

普段ならしない、そんな君の姿に、頭が真っ白で。

俺はただ強く、腰を打ち付けた。

夢中で、ただ君を感じていたくて。

君の声が聞きたくて。

高まった熱がふたりを包んで。

「…あああぁ…っ!」

「…詩季…っ!」

白く弾けた視界の中。

君のやわらかな微笑みが、やけにはっきりと映っていた。


ふわりと頬に触れる温もりを感じて、かすかに意識が浮上する。

「…一磨…愛してる…」

「…ん…」

「ねえ…わたしの前では、我慢しないで…どんなあなたも受け止めるから…」

優しいまどろみの中で、甘い香りに包まれて。

そんな君のささやきが聞こえた気がした。


―End.

2012.11.23



* #

BKM/BACK/HOME
第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -