「っ…!」
「…っく」
急激な圧迫感が体中を襲って、俺は飲み込んだ息を吐き出した。
深く繋がった君の体を抱き起こして、壁にもたれる。
「かず…ま…」
しっとりと濡れた、重なり合う肌と肌。
小刻みに震えていた体が、ゆっくりと落ち着くのを待って。
向かい合って座る君の体を反転させ、グイッと腰を引き寄せた。
「…あっ」
白い整った形のお尻を突き出すような姿勢。
普段ならしない、そんな君の姿に、頭が真っ白で。
俺はただ強く、腰を打ち付けた。
夢中で、ただ君を感じていたくて。
君の声が聞きたくて。
高まった熱がふたりを包んで。
「…あああぁ…っ!」
「…詩季…っ!」
白く弾けた視界の中。
君のやわらかな微笑みが、やけにはっきりと映っていた。
ふわりと頬に触れる温もりを感じて、かすかに意識が浮上する。
「…一磨…愛してる…」
「…ん…」
「ねえ…わたしの前では、我慢しないで…どんなあなたも受け止めるから…」
優しいまどろみの中で、甘い香りに包まれて。
そんな君のささやきが聞こえた気がした。
―End.
2012.11.23