「や…春、恥ずかし…ん、あっ…!」
纏うもののなくなった肌に、すっと触れた冷気に身震いして。
瞬間、熱く濡れた感触が、敏感な胸の頂を吸い上げた。
しなった体を彼の腕が捕らえる。
引き寄せた体に顔を埋めるように、与えられる刺激は終わらない。
「あぁっ…春…」
肌を滑るしなやかな指先が、体を覆うものをなくして行く。
高まった熱が、その指の伝う先を予感して疼く。
「…もう、こんなに溢れている…」
「っあ…!春…」
ソファの背にもたれて、座ったままのわたしの胸からお腹、腰、太ももへと熱い唇が降りて。
力の抜けた足をグッと押し広げられた。
「や、ダメ!…見ないでっ」
「詩季、キミの全てが見たい…俺しか知らない、キミを…」
彼の目の前にさらけ出されていることがどうしようもなく恥ずかしくて。
でも、体は意思とは反対に、ささやく低い声に、吐息に、指先に。
彼を欲しいと反応してしまう。
羞恥と欲望が混濁して、どうにかなってしまいそうだった。
「…………」
「…っああ…!春っ…」
上りつめた感情が、一気に弾け飛んだ。
ひと際強い、電流にも似た快感が体を突き抜けて、一瞬、息が止まる。
わたしの間に座った彼の柔らかく熱い感触が、一番奥に隠されたものを見つけて。
しなやかな指が、潤いの中をまさぐって。
「んんっ…や…あぁっ…春…」
「詩季…ここが好き…?ほら、どんどん溢れて来る…聞こえる…?」
「はぁっ…ああっ…やだ…言わないで…っあぁ…」
室内に響く水音。
わざと音を立てて、意地悪を言う彼は、楽しんでいるようにも見えた。