「四葉が見たいもの、興味のあるものを……オレも一緒に見たいしやってみたい……だから、こうして一緒に、同じ星空を……同じ時間を過ごしたいって思ったんだ」
「裕ちゃん……」
私の顔をまっすぐに見つめていた彼が、ゆっくりと身体をこちらに向ける。
「四葉……」
そして、そっと伸ばされた腕が、私の背中をグイッと自分の方へと引き寄せた。
(ゆ、裕ちゃん……?)
ドキドキが最高潮になって、裕ちゃんに聞こえてしまいそう。
下を向いたまま小さく縮こまっていると、穏やかな声音が私を包み込んだ。
「四葉……聞こえる?オレも……ドキドキしてるよ」
「……え?」
トクン、トクン、トクン、トクン……
そっと彼の胸に耳を当てると、そこは私と同じくらいの速さで鼓動を刻んでいた。
(ホントだ……裕ちゃんも、ドキドキしてる……)
「……ね?……オレも、四葉と一緒だと緊張もするし……でも、それって心地良い緊張なんだ」
「……うん……私も……」
トクン、トクン、トクン。
トクン、トクン、トクン。
ゆっくりとふたりの鼓動が重なっていく。
その音と、伝わってくる温もりが心地良くて、私はいつしか眠りに落ちていくのだった。