「誰よりも一番、零のことを応援してるし、支えたいって思ってる…」
「詩季…」
「それが、零の側で出来たら…一番の幸せだって思う」
「…ありがとう…」
穏やかに細められた瞳が、とても優しくて。
あふれる気持ちを止められなくなって。
「零…大好き…」
その胸に頬を寄せて目を閉じると、ゆるやかに伝わってくる鼓動。
「詩季…」
そっと伸ばされた指先が、わたしの頬を伝ってあごを持ち上げる。
「愛してる…」
ゆっくりと閉ざされる視界。
それと同時に、唇に触れるやわらかな温もり。
愛してる。
それ以外に答えが見つからない。
空に輝くふたつの星が、天の川を架けて寄り添うように。
わたしたちもずっと、一緒に生きて行けたらと思う。
側で。
「詩季…愛してる…」
わずかに離された唇から漏れ聞こえる、初めての言葉。
1年後、彼が大学を卒業する頃。
わたしたちの出す答えが何なのか。
分からないけれど彼となら、乗り越えて行けると信じてる。
溶け合ったふたりの温もりを、離さないように、離れないように。
抱きしめる腕に力を込めた。
―To be continued.
2012.12.11