■■■■ Confession : scene.1
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告げた瞬間、やっぱりどうしても恥ずかしくなってしまい、セリスは思い切り目を背けてしまった。
ロックの表情が見れない。
彼は今どんな顔をしているのだろう。
沈黙が漂う。
(―――――…?)
何の言葉も発しないロックに疑問を感じ、セリスは顔を上げようとした、その時。
「………アウト。」
「…え?」
「今のはダメだな」
ロックが呟いた。
「な…何で!?」
「語尾に『
』が付いてなかったし」
「な、何ばかな事言って――――」
人が勇気を振り絞って言ったのに!と、抗議しようと思った。
が、顔を上げた瞬間見えたのは…
目を逸らし、口元を手で覆い隠してこの上ないほど真っ赤になった彼の顔。
それを驚いて見ていると、ロックもセリスの視線に気づいたのか、顔を上げた。
目が合った途端、耳まで赤くなる二人。
「と…とにかく!」
咳払いをひとつして。
突然腕を引かれた。
「今のはアウト。だからこれは、その罰だ」
「え…―――」
ロックの方へ倒れ込むと同時に、唇が触れ合った。
予期していなかった行為に、セリスは驚きのあまり目を閉じるのも忘れてしまう。
先程の強引なキスとは違い、唇が重なっては離れ、離れては重なり。
ついばむように唇が触れる。
セリスはそんなロックの照れ隠しのようなキスを受けながら
やがてうっとりと瞳を閉じ、彼の背に手を回した。
いつのまにか、風は凪いでいた。
セリスの心の嵐も。
穏やかな日の光を浴びて、二人は甘いひと時に酔いしれた。
―――けれど、行為はこれで終わるわけもなく…。