剞ホ矢魔特設教室にて


『あ、ホームルーム終わりました?』

「遅えぞ杳子。ほら、帰『ちょーっと失礼。たつ居ます?』

「は?」

『いたいた。たつ〜、今日お母さんもミサ姉も友達とゴハンだから二人でお惣菜でも買ってこいって〜』

「あ?なんだよそれ面倒くせえ」

「おい杳子、どういうことだ」

『あ、ごめんなさい姫川さん。なにぶん急なコトでして。一人で帰れる?』

「ガキみたいに言うな。つーかなら事前にメールの一本くらい…っておい、杳子」

『たつ早く〜タイムサービスあと15分!』

「オマエだけで行けばいいだろーが…ちょ、こらベル坊持ってくな馬鹿!!」

『遅いよはやく〜』



「フラれたな姫川」

「あァ?フラれてねーよ。やんのかこら」

「オマエも案外女に振り回されたりすんだなァ。見てて飽きねぇ」




刹Aり道にて


「なにしてんだ」

『ええっと、どうしたらいいか解らなくなったのでこういうときはとりあえず変顔かなと』

「……馬鹿か」

『ええまあ。あと手つないでいいですか。寒いです』

「オマエ手袋持ってんだろーが」

『持ってますが帰宅時は封印する決まりです』

「は?」

『せっかく姫川さんが隣にいるのに、手袋使うなんて勿体ないじゃないですか。まあ昨日は例外でしたけど』

「…兄貴とは繋がなかったのか」

『繋ぎませんよ〜、私は姫川さんとしか。あ、たまにベルくんとは繋ぎますけど』

「……」





『……♪』

「…なにニヤついてんだ」

『いーえ?やっぱり姫川さんの手は冷たいなって』

「オマエはいつもガキみてぇな体温してんな」

『ぴったりでイイじゃないですか。あ、鯛焼き食べません?向こうに屋台が』

「あ?どこだよ」

『向こうです向こう!ほら、旗が揺れてるじゃないですか』

「目ェいいなオマエ」

『目つき悪いですね姫川さん』

「殴んぞ」




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