(120923)

凾P7巻後ろあたり、美ら海水族館にて男鹿弟と哀場。


「で、もう一度訊くがどっちなんだよ。葵か金髪のねーちゃんか。どっちが本命だ」

「どっちって…(きょろきょろ)」

「?何きょろきょろしてんだ」

「…いや」


◇そのころ男鹿姉


『ひーめかわさーん』

「あ?男鹿、何やってんだ一人で。女共で固まってたんじゃねえのか」

『エイ追いかけてるうちにはぐれちゃいました。見つかるまで保護してください』

「迷子センター行ってこい」

『冷たいですね、姫川さんも置いてかれたくせに』

「オレは自分で単独行動を選んだんだよ!テメェと一緒にすんな」

『あっ、見てください。この魚こんなとこで休んでる〜』

「聞けよ…」





「あ」

「なんだ?探しもん見つかったか」

「ああ。アイツだ、オレの本命」

「は?つまり葵でも金髪ねーちゃんでもないってことかよテメェ…。つかどれだ、人多くて解らん」

「あれだよあれ、いま赤クラゲのとこにいる…」

「あー、リーゼントの隣か?なかなか可愛いじゃねえか、まあ葵ほどじゃねえが。…ってとんぬら?…あいつどこいったんだ」





「オマエ動かねえもん好きだよな」

『はい、海藻とか大好きです。姫川さんもスピード感のある魚が好きなのかと思ったら案外カニ一筋なんですね』

「カニ馬鹿にすんじゃねーよ、あいつらの脱皮見たことあるか?」

『見たことないですけど。別に馬鹿にしてませんよ』

「じゃあ石矢魔帰ったらウチ来い、DVD見せてやるから」

『あ、ホントですか。というかなんでそんなマニアックなDVD持ってんですか』

「だから馬鹿にすんなって。一度見たら解るが、すげーぞ」

『へー、楽しみです。姫川さんのお宅にお邪魔するのも久しぶりですし』

「そうだな、まあオマエなら別にいつ来ても……」

『…?来ても何ですか?…姫川さ、っわ!!』

「杳子。行くぞ」

『たつ?どしたのいきなり。姐さんたちは?』

「はぐれた。行くぞ」

『え?いや、そこにいるよ哀場さん』

「うるせー、はぐれたんだよ。いいから来い」

『えええ。あ、じゃあまた、姫川さん』

「お、おう…(すっげー牽制…相変わらずのシスコンだな)」





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