(120616)




ぴーんぽーん

『はーい、え、檜佐木?』

「おう」

『どしたの雨んなか』

「雨降ってるって分かってんなら早く開けてくんねえ?」

『……』

「?なんだよ」

『…ここは私の家ですよ?しかも夜中』

「…凍え死ぬ前に入れてくださいお願いします」

『よろしい』ガチャ


『うわー寒っ』

「こんな中待たせたことへの罪悪感で満たされればいいんだオマエみたいなヤツはって待て待て閉めるな。すみませんでした」

『そうやって素直になればいいんだよ。ほら、早く入る』





「ん」

『…カンタ?』

「誰がカンタだ。ほら、持て」

『なにこれ。すごい厳重包装されてるんだけど』

「この大雨だからな。念には念を入れて…わり、タオルくれね?」

『あ、はい』

「イヤそれ食器拭き…」

『いいじゃない別に。檜佐木だし』

「…ハァ。それ、開けていいぞ」

『うん。(がさごそ)…!!』

パタパタパタ

『はい檜佐木っ!本日洗濯仕立てのふんわりタオルでございます!』

「どこ行ったのかと思ったら…。ゲンキンなやつ」

『え、ケーキばかりか現金もくれるの檜佐木ってばもう最高!』

「やらねえよ調子のんな」





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