(120506) 美咲さんの娘(小学校低学年)。男鹿くんは30前後、ボロアパート住み。 ごんごんごん「たーつみー!」 「アネキ?なんだよこんな朝早く…」 「もう昼よ〜。この子もいるんだから、明日からはちゃんと朝から活動すること!」 「この子って…は…?」 『(ぺこり)』 「仕事でいきなりアメリカ行くことになっちゃってね。多分一ヶ月くらいになると思うんだけど。ここから学校までの道は教えてあるし、これ生活費。考えて使わなきゃすぐなくなるわよ」 「いや、待てよアネキ。きーてねーし、そもそも何でオレが預からなきゃなんねえんだ」 「なんでって、あんた子供すきじゃない」 「好きじゃねーよ。何を見てそう思ったんだ」 「……頼むわよ。こんなこと任せられるの、アンタしかいないんだから」 「……。だから理由くらい、」 「あ!飛行機の時間!じゃあね杳子ちゃん♪お母さん毎晩電話するからね〜」 ◇ 「あーめんどくせえ、アネキのやつ…」 『あ、あの…、たっくん』 「うるせえ、たっくん言うな」 『っ!………あ、えと』 「……」 『……う…』 「……あーもう!いいから」 『?』 「いいっつってんだたっくんで。で?何か用かよ?」 『!…あ、これからお世話になります……ふつつか者ですが、よろしくお願いします』 「ふつつか者て。アネキなに教えてんだ」 ◇ ごん「おがー」 『……はーい…?』 「あ。杳子ちゃんだよね?美咲さんの子どもの」 『あ…、っ!(ぱたぱた)』 「あれ?」 「おう、どーした泣きそうな顔して」 『たっくん、やだ、げんかん、きもちわるいひと』 「きもちわるいひと!?」 「あー古市か」 「しかもそれで通じんのかよ!つか初対面だし気持ち悪いこと何もしてないよね!?」 「うるせーぞ古市、杳子が気味悪がるじゃねえか」 「気味悪がるって何だよ。ほら杳子ちゃん、こわくないよー」 『…っ(男鹿の後ろに隠れたまま見ようともしない)』 「……なあ、なんでオレこんな初対面から嫌われてんの?オマエまた前情報吹き込んだ?」 「オマエが存在してることすら言ってねえよ、教育に悪いからな」 「教育に悪いってどんなキモさ!?」 「ほら杳子、居間戻ってろ。で、古市、何か用か?マンガならまだ返さねーぞ」 「マンガは後でいいよ。……美咲さん、アメリカ行ったんだって?」 「…あー、知ってんのか」 「美咲さんから頼まれたんだよ。流石にオマエだけじゃ心許ないからたまに覗いてやってくれって」 「……」 「…ま、オレは杳子ちゃんに嫌われてるみたいだけど」 「杳子は賢いからな。ちゃんと区別できんだ」 「区別っつーか差別だろ。つかオマエは懐かれてんのな」 「オレのいい人オーラを見破ったのだよ。賢いからな」 「……。つか意外と溺愛?こども好き?」 「好きじゃねーよ。一ヶ月の辛抱だ」 「…ふーん?」 ぶっきらぼうな叔父さんと無口で人見知りの姪っ子と、時々変態。シリーズ化したい。 |