(110103)

男鹿くん寄り


「もしかして青柳ちゃん?」

『はい?あ、古市くん』

「やっぱりそうだ!久しぶり。奇麗んなったね〜」

『はは、相変わらずお上手で』

「いやいや、ホント大人っぽくなったよ。小学校以来だよね?」

『そっか、そんな長いこと会ってないんだね。古市くんもお奇麗になりましたよ』

「イヤそれ男に向ける褒め言葉じゃないから!」

『はは。!……』

「青柳ちゃんの学校って寮付きだったよね?いま実家帰ってきてんの?」

『………』

「…青柳ちゃん?」

「お、やっぱ青柳かそれ」

「うお!急に現れんなよお前!」

「久しぶりだな、青柳」

『あ、久しぶり…男鹿くん、だよね』

「おう。覚えてねーのかよ」

『ううん、背、すっごく伸びてるから…ごめん、びっくりした』

「まー高校生だからな」

『そっか、成長期だね』

「(なんだこの甘酸っぱいかんじ…つかオレもう眼中になくね?)」

「青柳も髪伸びたな。小学校んときずっと短かったろ」

『うん。中学入ってから伸ばしはじめたの。近所の奇麗なお姉さんに憧れちゃってね。まだまだ未熟なんだけど』

「いやいや奇麗だよ青柳ちゃん!そうだ、こんどどっか出かけない?(がんばれオレ!)」

『え?』

「どこでもいいよ、青柳ちゃんの行きたいトコで」

『え、わたし?えーと…男鹿くんどこ行きたい?』

「んーあんま混んでねえとこならどこでも」

「え、もしかして男鹿も一緒?」

『あれ、そうじゃないの?』

「オマエ二人で行くつもりだったのか」

『え?』

「……いやいやいや!もっちろん三人で!そうだこれから計画立てよーぜ!(ヤケ)」





むくわれない古市。



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