傍観ヒロインを返り討つ逆ハー主人公


「ああ゙ああああああああああああああああああああ、ああああああっああああああああぁあああああああああああああああああ゙あああああああああああああああぁあああああああああああああ、あああああああああああああああっああああああああああああああ゙あああああああ、ああああああああああああああああああああああああああああ、ああああああああああああああ゙あ゙ああああああああああ、ああああああああああああああぁああああああああああああああああ、ああああああああああ゙ああああああああああ!!!」

大事だった。愛していた。尊敬していた敬愛していた。大切だった。頭を撫でてくださる掌が好きだった。誰よりも尊敬していた。何よりも敬愛していた。世界を愛した方だった。強く賢くありなさいとおっしゃった。優しく稚けくありなさいとおっしゃった。あたしの主さま。笑ったお顔が綺麗だった。誰に対しても礼を尽くす方だった。誰に対しても持て成しの心を忘れない方だった。あたしの主さま。名前はよき子ですねと微笑まれた主さま。

「どうして、どうして殺した!どうして殺したんだ!あたしの主さま、あたしの、あた、しの主、さま!どうして殺した!どうして殺されなきゃならなか、った!あるじさまが何をした!おまえになにをした!なぜ、なぜ、なぜ殺した!何もしていないじゃないか!」

貴い身分の方だったら何をしても許されるのか。気に食わなければ斬り殺しても許されるのか。あたしの大切な主さまを殺しても許されるのか。そんなのは認めない。

絶対に、認めない。

「認めてなるものか!あたしの主さまは悪いことなんて何もしてない!どうして、どうして、どうして!」

叫ぶ叫ぶ叫ぶ。泣き叫ぶ。涙など枯れれば良い、咽喉だって嗄れてしまえば良い。引き攣れた醜い声が虚空に響く響く響く。斬り捨てられた主さまのお身体を抱いて、泣き叫ぶ。どうして、どうして、どうして。理由など知らない。聞いたところで納得など出来はしない。あたしの主さまが、しんでしまった。
しんでしまった。

あの月があたしの主さまを!



視界の暗転(世界の転換)

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