紫苑
あいしていますあいしていますあいしていますうそじゃありませんあいしていますあいしていますえいえんにあいしていますあなただけをあいしていますあいしていますあいしていますだからしんじてくださいあいしているんですたまらなくこらえようもなくあいしていますこのかんじょうはまちがっていますかこのかんじょうはころすべきですかあいとめいうちあなたにおしつけるおろかでみにくいこのきもちはあいとよぶにはおこがましいこのかんじょうをあいしてくださいあいしていますあいしていますずっとすきですあいしていますうそなんてひとつもありませんぜんぶがほんとうでぜんぶがぜったいのあいしているあいしていますあいしていますあいしていますおれをみてくださいあいしていますからただあいしていますあいしていますあいしていますあなたをあいしていますあいしていますあいしていますあいしていますあいしていますあいしています
さようなら、さようならさようなら。
おれには思い出以外なにもくれなかったひと。
さようなら、重ねてさようなら。
もう二度と思い起こすことのないように、記憶の淵へ埋めて埋めて。
さようなら、もうさようなら。
手放さなければならないと判っていても、さようなら。
口先ばかりのおれを怒りますか。
おれは本当にあんたのことが好きだったんだよ。心の底から大好きだった。
あと一年早く生まれていたならあんたと一緒に逝けましたか。
あと二年早く生まれていたならあんたを殺して逝けましたか。
あと三年早く生まれていたならあんたに殺されて逝けましたか。
さようなら、嗚呼さようなら。
あんたは一人で行ってしまいました。
さようなら、何度目かのさようなら。
あんたは寂しくありませんか。
さようなら、ねえさようなら。
飽きることなく繰り返す、さようなら。
寂しくなったら迎えに来てください。
おれはあんたの言うイイ男になって、あんたに釣り合うイイ男になって、あんたを支えてあんたを愛してあんたと一緒に死ねるイイ男になるから。
さようなら、もう一度だけさようなら。
あんたが一緒に死にたいと懇願するような男になったら迎えに来てください。
現世に残しておくのが惜しくなったら迎えに来てください。
あんたが来るのを待ってます。
あんたを愛して待ってます。
あんたに殺される日を待ってます。
「さよなら、先輩」
いつか来る彼岸まで、
ご機嫌よう