俺は幼稚園生。並盛幼稚園ひよこ組沢田綱吉。
この名前は誰もが知っている。なにをやってもダメダメのダメツナ、だから俺には友達がいない。だから、いつもひとりぼっちで部屋の隅で遊んでいる。
いつもひとり、寂しくはない。もう慣れてしまったから、1人でいることも、からかわれることも。
そんな時君がやってきた。
「今日は新しいお友達を紹介しまーす!」
先生が大きな声で話しかける。周りはざわめきはじめる中、俺は興味がないようにいすに座りながらプラプラと足を揺らす。
「イタリアから来ました。ミョウジナマエって言います!よろしく!」
教室中に響く鈴のようなりんとした声。誰もがその声の主に注目した、勿論俺も。
薄いブラウンの髪を腰まで伸ばし、アイスブルーの瞳と純白の瞳のオッドアイ。背は俺と同じくらいで体つきはとても細い。
絵本のお姫様がそのまま飛び出してきたような子だった。
その子はパッと此方を見ると俺の方に走ってきた。先生の制止の声も聴かずにその子は俺の前で止まるといきなり俺の手を取る。
そして…。
「君、私とお友達になろう?」
ニッコリと…微笑んだ。
その出会いは突然に(それが、俺と君の出会い)091117 修正
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