複数ジャンル短編 | ナノ
クイズをしよう。
ある日の夜、君が気分的に外へ散歩へ出かけたとして、一つの寂れた公園を見つけたとする。君はその公園を何となくだけど覗いてみたくなった。人は好奇心旺盛な生き物だからね。その選択は間違いだとは言わない。むしろ覗かない人の方が珍しいんじゃないかな。
僕はそう思うよ。なんせ今まで万と言えるほどの数の人間を見てきたんだからね。首を探し続ける妖精やその妖精へ愛を捧げ続けている闇医者、自販機を投げるバーテンダー。他にもたくさんたくさん見てきた。

ん?信用できないって顔だね。いやいや本当だよ?僕は嘘は言ってない。なんなら今度彼らに会わせてあげよう。それが君に信じてもらえる一番手っ取り早い方法だからね。うん、じゃぁ話を進めようか。

公園を覗いた君はそこで一つの人影を見つけた。その人影は地面にぐったりと横たわっていたんだ。例えるならそうだね、糸の切れたマリオネット人形かな。まあ他にも例える方法はあるけどそれは今あまり意味をなさないから飛ばそう。
その横たわっている人影を見て君は迷わず駆け寄った。普通の人なら幾分か警戒しながら近づくところだけど君は全く警戒せずに、だ。もしかしたらその人影は人間じゃないかもしれない。だけどやっぱり勝ったのは恐怖心より好奇心。
人影に駆け寄った君は即座にその人影にこう聞いたね。


「貴方は、非日常をいきる人間ですか?」


その人影はこう答えた。


「君がそう感じるのなら僕は非日常を生きる人間なんだろうね」


そして最後にこう付け加えたんだ。


「君を非日常という不思議へご招待しよう、小さなアリス」


さて、摩訶不思議な兎が差し出した手を小さなアリスはどうしたでしょう?




Have your hand?
(勿論握り替えしたでしょうね)
(大正解。さっすがナマエ)
(だって今のクイズ私と貴方の事じゃない)
(久々に懐かしい夢を見たから聞きたくなったんだよ)
(で、何時になったら兎さんは私を不思議の国にご招待してくれるのかしら?)
(御冗談を。今君がいるこの世界こそが不思議の国そのものだろう?)
(兎はきちんと役目を果たしたさ)
(君をこの不思議の国――池袋へ連れてくるという役目を、ね)




臨也は一人でずっと話しつづけるという印象が自分の中では強い←
シズちゃんにフルボッコされて寝そべっている臨也を偶然見つけた非日常を求める少女の話。
100315 執筆


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