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「とうふどろぼう」



「なんとでも言え」



「おとうふって、ホント不味い。人間の食べるものじゃない」



「貴様ぁぁぁぁぁぁ!!!」



兵助、何とでも言えっていったじゃん


豆腐への侮辱は許さん


兵助、本当キモい


うるさい、豆腐の角に頭ぶつけろ


豆腐まみれになるわ


豆腐まみれ…、いいな


へ、変態っっ!




「ほんとうるせぇな、お前ら」



「「はっちゃん!!」」



「さっさと飯食え」



「はっちゃん、あのねあのね!!兵助がね!わたしの豆腐食いやがった」



「そーかそーか、俺のをやろう」



兵助とは、いつもケンカばっかりです
低レベルの。


兵助は豆腐が好きです。死ぬほど
三食豆腐。いい加減あきないのかな
私はあんたの健康状態が心配でなりません


八左ヱ門は、私たちの友達です
明るい、優しい、男前の三拍子だコノヤロー

今だって、私と兵助の喧嘩というか、言い合いを止めてくれました
よっ、この男前!!



「やっぱ、兵助よかはっちゃんのほうが優しいね!」



私、はっちゃんと幼馴染になればよかった!!!



皮肉たっぷりに言ってやる
兵助なんか豆腐と幼馴染やってればいいんだ!!


はは、と苦い笑いを浮かべいるはっちゃん


はっはっは、どうだ。ちょっと得意げになって兵助をみれば



あらやだ、なんでアンタそんな顔してんの




不満で、不機嫌で、悔しくて、悲しくて、泣きたくて、

でも頑張って堪えてるような



(なんて情けない顔)



でも、ごめんね兵助。私、アンタのその表情嫌いじゃない
むしろ、もっと見せてよ。って思うんだ。ごめんね


あ、私サドの気あるのかなぁ…なんて自分で笑ってしまう



そんな兵助をまじまじ見る。
見られてることに気付いたのか、不機嫌な顔を隠さずになんだよと言った


「べっつにぃ〜?なんでそんな怒ってんの??」


悪戯っぽく私が言う
ちょっとは堪えるだろ。…なんか可哀想になってきた
むぐぐ、良心が痛むわ


「なんて、嘘よ嘘。なに本気になってんの?」


「なっ…し、知ってる!!」


「あっはー、へーちゃん可愛い」


「仲良いな…お前ら」




「「は!?別に!?」」




「こんなやつとだったら、豆腐と幼馴染の方がましだ」


「へぇえええええええええすけえええええええええええ!!!!貴様ぁあぁ!!!!!」




  幼馴染の情熱
   (豆腐に愛こめてどうすんだ、こっちに向けろよ馬鹿野郎!!)
   (そんな情熱ないし)
   (マジでお前ら外でやってろ)




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