エメラルドの温もり ※色々とねつ造注意 「アメリカぁ…」 「私はアレじゃねぇ」 「オレがずっと守ってやっから」 「……。」 …へこむ。改めて感じると結構キツい、いつもの数倍落ち込む 「わかってる。分かってるんだけどさぁ…」 この酔っ払いがそんなのしないってことぐらい分かってる そんなの、私が一番分かってるつもりでいる あ、このひとの隣の兄さんには負ける この人に、愛情の差なんて無い 全てに分け隔てなく与える愛。 自分はいつかの頃、それを無償に受け取っていた だけどさ。 先に発見されたのは、自分。先に支配下に置かれたのも自分。 先に名前を貰ったのも自分 だけど、イギリスはアメリカを選んだ 自分は亜細亜の孤島 面積があるわけでも、太陽に愛された楽園でも、なんでもない唯の島 魅力はなにも無い。自分でもよくわかっていた そんな自分を見つけ、"なまえ"という名前をつけ、手元に置いたのは、否。可愛がってくれたのは他の誰でもない英国だった 名前を呼ぶ彼の声。私が返事をすると、優しく微笑んでくれる貴方 宝石みたいに綺麗なライトグリーンの瞳がゆるゆると細められていくの見るのが、私は大好きだった。世界で一番幸せな瞬間だった その柔らかな瞳と幸せな時間はいつしか私だけのものではなくなった アメリカ イギリスは広大な土地を、太陽に愛されているかのような笑顔を そう、名付けた 雨が多いイギリスには、彼はとても美しくみえた 彼は私が持っていないもの全てを持っていた 私のところだって、晴れは多い 少しいじけながらそう思ったのは、もう随分と昔のことである 私はすぐにアメリカと打ち解けた 家族にアメリカが増えてから、私たちは二人で遊ぶようになった 散々遊んで転げまわって、泥だらけになる 二人して、汚した服を見たイギリスにお叱りを受けるのだ そして二人で笑い合う そんな私たちを見て愛しさを溢れかえすライトグリーン そんな日々が続くと、信じて疑わなかった過去の私は 酷く愚かで、純粋な、何も知らない子供だった エメラルドの温もり 私は国です。 こんな感情は持ってはいけません ほんと唯の言い訳です これ…絶対続くよね。 ……続きます!! |