四月の阿呆 「えええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!」 「ちょ、うるさ。」 「なんでなんでなんで!!!!???マネージャーは!?」 「えーーーー、だるかった。」 「剣道のほうがもっとだるいでしょ!!」 こうなることはある程度予測済みだ。まあ、団蔵のことだし、騒ぎまくるのは目に見えている。だけど、正直ここまで騒ぐとは思わなかった。 あまりにショックな顔をしていたので、なんだか可哀想になってくる。 「◎◎、こないだマネージャーやってくれるって言ったじゃん!!」 「言ってないよ。もう届け出しちゃったんだし、しょうがないじゃん。」 「……」 「……ちょ、な、泣いてる??」 「なーいーてーなーいー…グス」 「ごめんて。でもね、私そういうの本当にできないのよ。ずぼらだから。団蔵の面倒は見れるけど、他の男子の面倒までは見れないよ。」 「…うん」 「ね?マネージャーはやれないけど、朝だって毎日迎えに行くから。試合も応援に行くから。団蔵も私の試合来てよ。」 * 正直、◎◎がマネージャーをやってくれなかったっていうのは、結構ショックだった。なんだかんだで、あいつはいつも俺の頼みごとを受け入れてくれるから。 今回もしょうがないと笑って、一緒に入部届けを出しに行ってくれると思っていた。 ◎◎を誘ったのは、金吾だろうなと思う。剣道部なんて、あいつしかいない。 それもショックだった。◎◎は、俺じゃなくて金吾を選んだと。 要するにあの選択は、そういう意味をも持っていた。 俺は、金吾に負けたのだ。マネージャーをやりたくなかったのか、金吾がよかったのかは◎◎にしかわからないけれど。でも、あの選択はそういう意味を持っていた。 だけど、◎◎がそんなことを、毎日とか、応援とかそんなことを言うもんだから怒りはだんだんと隅っこのほうに寄せられて、代わりに嬉しいという感情がオレの心を満たす。くっそー、なんでオレはこんなに単純なんだ もうちょっとだけ拗ねて、彼女の困った顔拝んでやろうかなとか小学生みたいな考えはもうすでに脳内の隅っこの方へおさらばだ さよなら、ガキみたいなオレ これからは、大人の男になってやる 「よぉぉぉぉぉぉっっっし!!!!!!!!!頑張るね、オレ!」 四月の阿呆 (ちょっと、叫ばないでよ。うるさい) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 団蔵くんがただの犬みたいになった 更新頻度遅くてほんとすみません… |