- ナノ -

黒崎一護と白石蔵ノ介

「なあ一護くん」
「おう、どうかしたか」
「あー……あんな、一護くんもしかせんでも背え伸びたん?」
「背、か……あー、確かにこのところ妙な筋肉痛があったけどよ。伸びてるか?」
「なんや、顔の位置がちょお遠くなった気すんねん」
「んー、言われてみればそうかもな」
「なんや悔しいなあ、俺も低いわけとちゃうねんけど」
「まだまだだろ、高校に上がりゃ自然と伸びんだろうし」
「せやったら良えんやけど」
「まあ俺は伸びて良かったぜ、こうしやすいしな」
「……あほ、急過ぎるわ一護くん」
「抱え込みやすいってな?」
「ふ、なんや一護くんらしないなあ」
「……俺だってたまにはこういう気分になんだよ、ワリいか」
「ふは、俺は嬉しいで」
「そ、うか」