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 好きやで光、もうなんぼも言うてくれはった言葉を再度耳元で囁かれる。その度に息がくすぐったなって、身をよじれば謙也さんの腕の力はまた強なって俺を抱き締める。どないしてこないな体勢なん、とか。俺のキャラちゃうやん、とか。頭を過ぎ去るモンはぎょうさんある、せやけどそれ以上に今謙也さんの腕ん中に居られることが嬉しゅうて仕方あらへん俺は相当末期なんやと思う。


「なあ謙也さん、」

「ん、どないした」

 俺のこと離さんといて、そないなことを言うんは顔が熱なってしゃーなかったけど。せやけどどないしても今、謙也さんに言いたなったから。首だけで振り返って謙也さんと視線を絡ませる。俺と視線が合った謙也さんはいつもと変わらへん俺の好きな笑顔を浮かべてくれはって、それだけでなんや心臓がぎゅうてなった気いがするもんやから。







症状
(あんたが好きやねん)
(こないに重症やんか、どないしてくれはるんですか)

‐End‐
20110720.